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イランの短距離、準中距離弾道ミサイルのシリーズ名。
シャハブの最初のモデル。
シャハブ1は、北朝鮮のR-17(スカッドB)改造型であるワソン5(火星5、スカッド改B)のイラン名である。
イランは、このシャハブ1を北朝鮮より1987(昭和62)年から翌1988(昭和63)年にかけて100基程度購入している。
また、1988(昭和63)年には北朝鮮の支援により国内に組み立て工場を建設。輸入分と自国生産分合わせて250〜300基を保有したと見られている。
シャハブ2もシャハブ1と同様、北朝鮮のワソン6(火星6、スカッド改C)である。
やはり約200基を保有したと見られている。
シャハブ3はシャハブ1、2と同様、北朝鮮のノドン1そのものであるか、あるいはノドンをベースに独自改良を加えたものだと考えられている。
さて、イランと同様に北朝鮮から技術提供を受けている国にパキスタンがある。シャハブ3は、このパキスタンのシャハブ1と同一なのではないか、とも言われている。
シャハブ3の発射実験は1998(平成10)年7月、2000(平成12)年7月、2003(平成15)年6月に行なわれた。
更に2008(平成20)年7月9日には、イラン国営テレビが「新型の長距離シャハブ3」ミサイルの試射をしたと発表した。これは1トンの通常弾頭で2000km先の目標も爆撃可能であり、イスラエル国や地域内の米軍基地に攻撃できる。
シャハブ4もシャハブ3と同様、北朝鮮のノドン2またはパキスタンのガウリ2と同一ではないかと考えられている。
パキスタンは、北朝鮮からミサイルの技術提供を受けていることから、同国のガウリ・ミサイルはノドンと同一だと考えられている。
そして、イランはパキスタン以上に北朝鮮への技術的依存度が高い。シャハブ1、2の例があるため、シャハブ3、4がノドン1、2そのものである可能性は極めて高いのではないかと見られているのである。
シャハブ4の発射実験は2002(平成14)年に行なわれている。
現在シャハブ5の存在が噂されている。
これもやはり、テポドン1ないし2そのもの、あるいはその改良型であると見られている。
(通常型)シャハブ3の主な仕様。
開発国 | イラン・イスラム共和国 |
---|---|
配備国 | イラン・イスラム共和国 |
種別 | 準中距離弾道ミサイル |
全長 | 16.0m |
直径 | 1.32m |
発射重量 | 16,000kg |
命中精度 | CEP 2,500m |
誘導方式 | 慣性 |
推進方式 | 1段式液体(UDMH+IRFNA) |
射程 | 1,300km |
弾頭 | 単弾頭1,200kg(核、HE、化学、子爆弾) |
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