八十神

読み:やそがみ
品詞:名詞

大国主神(オオクニヌシノカミ)の兄弟神らのこと。

目次

大国主命には多くの異母兄弟がおり、その神々の総称である。

ここでいう八十とは「たくさん」という意味であり、八十柱の兄弟がいたわけではない。しかし全てが悪神であり、常に大国主命に危害を加えていた。

稲羽の素兎

八十神らはとても美しい女神、八上比売(ヤガミヒメ)に求婚すべく因幡に出向くが、その途中で皮を剥がされ泣いていた稲羽の素兎(因幡の白兎)に出会う。

そこで八十神らは兎に、海水を掛けよと述べた。兎はどうしたところ、傷が更に酷くなった。

その後現われた大国主神は、兎に身体を川で洗い蒲の穂を体に付けるよう教え、兎の傷は無事に治癒した。兎は喜び、大国主神は八上比売と結ばれると予言し、後に二柱は恋に落ち結婚することになる。これが稲羽の素兎(因幡の白兎)伝説である。

八十神退治

大国主神に嫉妬した八十神は、山から焼いた大石を転がして大国主神を焼き殺してしまう。

大国主神は神産巣日神(カミムスビノカミ)によって蘇生されるが、それをも再び殺害。大国主命は再度蘇った後に地底深い黄泉の国、冥界の根の堅洲国(かたすくに)へと身を隠すことになる。

そして黄泉の国の須佐之男命より受け取った太刀と弓を持って再び地上界に戻った大国主神により、八十神らは退治されてしまった。

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