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かつて北海道にいた部族、アイヌの用いていた言語。なお、アイヌとはアイヌ語で人間のこと。
アイヌが既に存在しないため、アイヌ語も絶滅寸前の言語である。調査した範囲では、話者は十数人しかいないらしい。
有志などが集まりテレビでアイヌ語講座を放送したり、アイヌ語新聞を発行したり等、文化の存続のため様々な活動を行なっているとされる。
だたし、北海道出身の国会議員・鈴木宗男の「(日本は)一国家、一言語、一民族と言っていい。北海道にはアイヌ民族がおりますが、今はまったく同化されておりますから」という発言にもあるように、純粋な「アイヌ民族」というものは既に存在しないと言える状況のため、アイヌ語という言語が絶えるのも時間の問題ではないかとみられている。
文字を持たない、口で話すだけの古典的な言語であるとされている。信憑性は不明だが、近年では、実は文字が存在したという研究結果もある。
もともと独自の文字は持っていないとされていたため、現在はこれをローマ字またはカタカナを用いて表記している。ローマ字の方が表記しやすいが、読みやすさからカナが好まれているらしい。
カタカナで子音だけの発音を表現するため、小書きのㇻㇼㇽㇾㇿなどの文字が用意されている。これらの文字はJIS X 0213(JIS第3水準)で規格化され、UnicodeではUnicode 3.2.0より対応された。
ローマ字の場合は英語と同じラテン文字で記述可能だが、アクセントを表記する場合はアキュートアクセント付きのラテン文字を使う。
発音は、日本語と幾つか顕著な違いがある。
大きな違いとして挙げられるのは、タ行の発音、閉音節の存在、濁音と清音の区別がない、などである。
また複数の単語が連続する場合、連声(リエゾン)する。
母音は日本語と同じく5つ、「a」「i」「u」「e」「o」がある。但し「u」は日本語のウと発音が異なり、ウとオの中間音である。
子音は12種類、「k」「s」「t」「c」「n」「h」「p」「m」「y」「r」「w」「'」がある。'は、IPAの発音記号では[ʔ]で表わされる声門破裂音である。
このうち北海道本島のアイヌ語では、末尾には「c」「h」「'」以外の9種類の子音がある。
アイヌ語では、清音と濁音の区別が無い。ハ行とバ行は同一視される。
但し、半濁音はあり、ハ行とパ行は区別される。
語頭が閉音節があればその母音に、さもなくば次の音節の母音にアクセントがくるのが基本となる。
アクセントは日本語と同じく高低アクセントである。
アルタイ語の場合、r音から始まる語がない、母音調和がある、等の特徴を有している。
現行日本語には現在r音があるが、r音で始まる単語は全て外来語由来で、本来のやまとことばには存在しないものである。しかし、アイヌ語にはr音から始まる語が存在する。
また、母音調和については、存在するのかどうかは良くわかっていない。
北海道や、東北および北陸北部の、日本語的に意味不明な地名は大抵アイヌ語が語源となっている。
例えば石狩(いしかり)はi+sikar「イ」(それ)+「シカㇻ」(迂回する)、稚内(わっかない)はwakka+nai「ワッカ」(水)+「ナイ」(谷川・沢)、と言った具合である。
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