18族の希ガス族に属する無色の気体の非金属元素。
一般情報
原子情報
- 原子量: 39.948(1)
- 電子配置:
- 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6
- [Ne]3s2、3p6
- 電子殻: 2、8、8
- 原子価: 0
- 酸化数: 0
物理特性
- 相: 気体
- 融点: 竏189.37℃
- 沸点: 竏185.86℃
- CAS番号: 7440-37-1
- ICSC番号: 0154
質量数は、30から53までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は三つある。
同位体核種 | 天然存在比 | 半減期 | 崩壊 | 崩壊後生成物 |
30Ar | ‐ | | 陽子放射 | 29Cl |
31Ar | ‐ | | β+崩壊 | 31Cl |
32Ar | ‐ | | β+崩壊 | 32Cl |
33Ar | ‐ | | β+崩壊 | 33Cl |
34Ar | ‐ | | β+崩壊 | 34Cl |
35Ar | ‐ | | β+崩壊 | 35Cl |
36Ar | 0.337% | 安定核種(中性子数18) |
37Ar | ‐ | 34.95日 | EC崩壊 | 37Cl |
38Ar | 0.063% | 安定核種(中性子数20) |
39Ar | ‐ | 269年 | β−崩壊 | 39K |
40Ar | 99.600% | 安定核種(中性子数22) |
41Ar | ‐ | 1.822時 | β−崩壊 | 41K |
42Ar | ‐ | 32.9年 | β−崩壊 | 42K |
43Ar | ‐ | 5.37分 | β−崩壊 | 43K |
44Ar | ‐ | 11.87分 | β−崩壊 | 44K |
45Ar | ‐ | | β−崩壊 | 45K |
46Ar | ‐ | | β−崩壊 | 46K |
47Ar | ‐ | | β−崩壊 | 47K |
48Ar | ‐ | | β−崩壊 | 48K |
49Ar | ‐ | | β−崩壊 | 49K |
50Ar | ‐ | | β−崩壊 | 50K |
51Ar | ‐ | | β−崩壊 | 51K |
52Ar | ‐ | | β−崩壊 | 52K |
53Ar | ‐ | | β−崩壊 | 53K |
安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。
無色無臭の気体で、不活性であり原則として他の元素と化合しない。電球や真空管などの充填用ガスとして使われる。
地球大気中に微量(0.93%)含まれている。
アルゴンは希ガスで、オクテット則を満たしている。このため、長く化合物は形成しないと考えられてきた。
近年では水和物、また放電管内でAr+やAr2+、ArH+などの科学種が生成されることが明らかとなっている。
そして、7.5K(-266℃)という極低温下では、不安定ながら弗化水素付加物の、弗化水素化アルゴン(HArF)が生成されることが判明した。
- 引火点: 不燃性
- 発火点: 不燃性
- 爆発限界: 不燃性
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: (該当資料なし)
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性: (該当資料なし)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
1894(明治27)年にイギリスの科学者Lord Rayleigh(ロード・レイリー)とSir William Ramsay(ウィリアム・ラムゼー卿)が発見した。
化学名Argonは、他の気体と化合せず不活性であることから、ギリシャ語で「怠け者」を意味するαργο'σ(argo's)から付けられた。
17 塩素 ‐ 18 アルゴン ‐ 19 カリウム
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード用語の所属
元素
典型非金属元素
希ガス
AR
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真空管