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かつて、東京大学理学部を中心として作られた学術・研究機関のネットワーク。東京大学国際理学ネットワーク。
インターネット黎明期に作られた日本のネットワークの一つである。
国立大学である東大の研究機関は国家予算で縛られており、その研究機関と、それ以外(企業、地方自治体、あるいは海外)とをネットワークで結ぶにあたっても、当時はその費用を予算から捻出することができず企業などからの寄付金で設備を整える以外になかった。
そこで東京大学の釜江常好教授(当時、後のスタンフォード大学教授)が、東大理学部長 和田昭允教授や、TRONプロジェクトの坂村健助教授(当時)らの協力を得て基金を集め、TISNを組織化した。以降も、TISNは東大理学部のプロジェクトとして、代表は歴代の東大理学部長が就任した。
1989(昭和64)年1月、まず協力関係にあったWIDEプロジェクトが64kbpsのKDD国際専用線でハワイ大学にTCP/IPプロトコルでの接続を成功させ、次いでTISNも同様に64kbpsのKDD国際専用線でハワイ大学にDECnetプロトコルでの接続を成功させた。
1993(平成5)年、釜江は通信キャリア局舎でのインターネットハブ建設を提唱し、翌年KDD大手町ビルにWIDEとTISNの拠点が置かれた。
やがて、IMnet(省際研究情報ネットワーク)が設立されることとなり、TISN会員はIMnetへと移行することとなった。東京大学理学部が有していたTISNの資産の多くは、IMnetへと引きつがれた。
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