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第三者無線ともいう、業務用無線の一つ。日本国内でも組織により呼び方は様々だが、総務省は「MCA無線」としている。
MCA方式と呼ばれる方式により、一つの制御局を共同で利用する無線システムで、複数の通話用チャネルの中から空いたチャネルを、その指令に基づいて共同利用する。
携帯電話に似ているが、利用者は同じ識別符号を持ったグループ(会社など)単位でのみ交信でき、他のグループとの交信はできない。
アナログ時代は同じ制御局の圏内同士でしか通話できなかったが、ディジタルの場合は制御局間が専用線で結ばれ、無線ゾーンの異なる端末間の通話も可能となった。
システムは、次によって構成されている。
MCA無線は、制御局→利用者と、利用者→制御局の、二つの周波数を用いる。
しかし、基本的には半復信、つまり交互にしか交信できない仕組みである。どちらか一方が話している間は、こちらから話すことができない。これを「二周波半復信」という。
このような方式は、MCA無線の他に、警察無線やタクシー無線など、基地局を中心とした無線方式でよく使われている。
一つの制御局あたりのサービスエリアは半径約15km〜30kmである。
通信は常に制御局で中継され、移動局間や指令局との直接交信はしない。
制御局の運営管理のための月額基本料が必要となる。極端に通話回数が多くない限りは、必要な料金は基本料のみである。
しかし、一般的な用途では携帯電話などで事足りるためか、局数は減少の一途をたどっている。
当初はアナログ方式だったが、1994(平成6)年4月からディジタルによるサービスも開始された。アナログ方式は廃止が前提である。2018(平成30)年3月31日までに終了することになっている。
周波数は国の方針(電波法等の改正)によって不定期に変更されている。その都度、新しい無線機に交換する必要が生じる。
また、1500MHz帯(1.5GHz帯)は、ディジタル方式のmcAccessおよびNEXNETとしてサービスされているが、これらは2014(平成26)年3月31日に終了する。以降は、この周波数をNTTドコモが携帯電話サービスに用いることが決まっている。
2003(平成15)年以降、ディジタル化したMCA無線は、下り850〜860MHz、上り905〜915MHzが使われていた。
このうち、上りに使っている900MHz帯は、逼迫する携帯電話用の周波数確保のため、周波数を移動して再編することになった。
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