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量子力学に基づいた電子計算機のこと。量子コンピューターともいう。
従来の電子計算機(現在一般的なもののこと)は、0と1しか取り得なかったが、量子計算機ではその間のあらゆる値も取り得る。
但し2009(平成21)年現在、理論はあっても、まだ実用的な量子計算機の完成には至っていない。
なお、量子計算機に対して、従来型の電子計算機を古典計算機と呼ぶ。
量子計算機における情報の最小単位は「量子ビット」と呼ぶ。対して従来のビットを「古典ビット」と呼ぶ。
古典ビットは0か1か、どちらかの値しか持つことができない。量子ビットも同様だが、「重ね合わせ状態」を表現できるのが特徴で、ある瞬間に0と1の双方の性質を持つこともある。このような状態を、量子論で使うブラケット記法では、次のように書き表わせる。
α|0> + β|1>
この時、αとβは、|α|2+|β|2=1を満たす複素数であり、この量子ビットが|0>状態となる確率は|α|2、|1>状態となる確率は|β|2、となる。
量子論なので、このように状態を確率で表現することになる。分かり易いようにこれを古典ビットとして考えると、αとβは、いずれかが0、いずれかが1、となる。
つまり、1量子ビットで、同時に2個の組み合わせを表現できることになる。
同様にして、同時に全ての2n個の組み合わせを表現するには、n量子ビットを用意すれば良いことになる。
1量子ビットは、2の状態を同時に計算できる。n量子ビットは、2nの状態を同時に計算できる。
量子ビット数を増やしていくと、その分だけの並列演算が可能になり、古典計算機とは比較にならない速度での計算が可能になるとしている。
このため、古典計算機では最速の部類に入るスーパーコンピューターを使っても何千年も掛かるような演算であっても、量子計算機なら僅かな時間でこれを達成することが出来る、とする。
この実現の方法は、様々なものが発案されている。但し、このどれも実用水準としては実現されていない。
現在の電子計算機はFET(電界効果トランジスタ)と呼ばれる半導体素子で作られているものが多いが、量子計算機をどのようにして実現させるのかは、なお研究の段階である。
最も代表的な例は、固体素子によるものである。
二つの超伝導体を「ジョセフソン接合」させた超伝導回路で作られた量子化ビットや、数十nm程度の電子閉じ込め構造による半導体量子ドットで作られた量子ビットがある。
他にも、シリコン中の燐不純物の核スピンを使った方法など、様々なものが発案されている。
液体中の分子の核スピンの方向(上向き、下向き)を使う方法。
核スピンの制御・測定のための技術は、NMR(核磁気共鳴)という。
IBMは、2001(平成13)年にこの方法で7量子ビットを実現させたとする。
光子を用いる方法。
共振器中の原子と光子の相互作用を利用するものや、光学素子を用いた方法などがある。
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