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MS-DOSが、伝統的(conventional;コンベンショナル)に用いていたメモリー領域のこと。
MS-DOSでは、基本的にこの640Kiバイトの容量を全てのソフトウェアが使う。FEP(今で言うIME相当)や、各種の常駐ソフトも同様である。
MS-DOSは、シングルタスクオペレーティングシステムだが、常駐できるという優れた機能があった。これは、OSの機能(システムコール)としてメモリー管理が行なわれていたためである。正しくメモリーを使っていれば、同じアドレスを衝突して使うことはない。
しかし、640Kiバイトではやはり少ないので、様々な技術でコンベンショナルメモリーの消費量を減らす努力が行なわれた。
i386以降では仮想86モードが利用可能になったため、これが利用された。コンベンショナルメモリーは必要最小限に留め、それ以外は次のような拡張された領域に置く技術などが使われた。
プロセッサーが32ビット化されても、16ビットOSを利用しているうちは互換性のためにコンベンショナルメモリーは足かせとして存在しつづけた。
Windows 95、Windows 98、Windows MeなどのWindows 9x系OSでは、ヒープなどの制限として存在する。
この問題の完全な解決は、完全な32ビット環境となるWindows NTやWindows 2000以降である。
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