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Y染色体から判断される、全てのヒトの共通祖先となる男性Y染色体アダムを頂点とし、ここから分岐する系図を描くことで、ハプロタイプの集団(ハプログループ)を分類することができる。
このハプログループは外見上の特徴(いわゆる人種)とは必ずしも一致しないが、言語学上の語族と一致するという仮説が存在する。
研究においては、Y染色体の同じ一塩基多型(SNP)を持つものを一つの集団とみなす。つまり、Y染色体の特定の変異を指標としてグループ化する。このような一つの集団は突然変異によって産まれ新たなグループを作り、それがまた突然変異により新たなグループを作る、という進化を続けている。
このことから、Y染色体ハプログループを研究することによって、大昔に人類がどのように移動し、その場に定着したか、を予測することが可能となる。
遺伝子系譜学国際協会(ISOGG)における分類に従うが、研究の進展に伴う改訂で名称が変更になることがあるため、必要に応じて最新を確認すること。
基底となる分類群はGHIJKのようにその下位分類を全て含むような名が与えられることが多いが、このGHIJKのように実際には(現存男性からも古代遺跡からも)発見されていない分類群も少なくない。
分子人類学者である崎谷満によると、人類は非出アフリカと出アフリカに分かれ、出アフリカ組はイラン付近から南ルート、北ルート、西ルートの3ルートで世界中に拡散した、としている。
それぞれ、南ルートで拡散した集団はオーストラロイド(オーストラリア原住民とその類縁人種)、北ルートがモンゴロイド、西ルートがコーカソイド、そして非出アフリカがネグロイドになる。
上の系統樹を大まかに分類すると、次のように分類できる。
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