雄性生殖器で、精巣(睾丸)と精巣上体(副睾丸)を包んで保護している袋。
陰茎と肛門の間に位置する袋状の器官で、睾丸(精巣)を包んでいる。
発生学的には、陰嚢は女性の大陰唇と同じで、位置もおおむね同様となる。
ただ、下腹部より膨らみ始めるのは男女同様であるが、男性の陰茎より腹側は陰嚢とは呼ばない。女性では、男性なら陰茎ができる部分も大陰唇である。
思春期以降、陰茎付近は陰毛に覆われる。
精子は熱に弱い。実際に、長時間の入浴やサウナは精子数を減らしてしまうという研究結果がある。
そのため、熱から精巣を守るために存在するとするのが通説である。夏の暑いときには襞状になり放熱効果を高め、冬の寒いときには皺を縮めることで温度調節を行なう。人間の場合は性器を隠すために衣類を着用するため忘れられがちだが、野生の動物を含めてもれなく精巣がぶら下がっているのは、熱に弱いことから放熱を良くし空冷効果を高めることが目的と思われる。
精子の作成に適した温度は体温より低めの34℃前後とされ、体内にあっては精子の作成に適さないため、体外に出して多少でも温度が下げられるようになっている。
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