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肝臓で作られた胆汁の貯蔵、濃縮、分泌の働きを行なう臓器。長さ8〜10cm程度で、洋梨ないしは茄子型をしている。
胆汁は肝臓で一日600〜800cc作られるが、それを10倍〜15倍に濃縮する。
食事後に十二指腸粘膜から分泌されるコレシストキニンの働きで胆嚢が収縮し、胆汁を十二指腸内に分泌することで消化を助ける作用をする。
基本的に胆汁を貯めるだけの袋である。
なくても殆ど困らない臓器であり、邪魔な臓器という程ではないものの、現在では胆石などがあれば内視鏡で簡単に切除(胆摘)してしまう代物である。そして、取ってしまっても予後にあまり影響がない。
このように、なくても困らないような臓器でありながら、時に胆嚢がんに罹り死んでしまうことがある。このような臓器が死因になるとは、本人にとっては痛恨の極みであろう。
もし胆摘して胆嚢がなくなると、肝臓で常時作られている胆汁が、濃縮されないまま十二指腸に持続的に流れることになる。
この状態では、脂肪の消化吸収が減退するため、下痢を起こすことが多いとされる。
数ヶ月で改善することが多いともされるが、それ以外では基本的に胆摘による日常生活への支障はないとされる。
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