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抗インフルエンザウイルス剤(ノイラミニダーゼ阻害剤)。A型とB型のインフルエンザウイルス感染症及びその予防薬。
本剤の活性体は、ヒトA型及びB型のインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを選択的に阻害し、感染細胞からの遊離を阻害することでウイルスの増殖を抑制する。
治療に用いる場合、成人及び体重37.5kg以上の小児にはオセルタミビルとして1回75mgを1日2回、5日間経口投与する。
予防に用いる場合、成人及び13歳以上の小児にはオセルタミビルとして1回75mgを1日1回、7〜10日間経口投与する。
年齢・症状に応じて適宜増減する。
中華料理材料トウシキミの果実「八角」が原料で、その成分シキミ酸より10段階もの工程を経て合成されているとされる。このため合成には時間がかかる。
また、原料が天然物ゆえに確保可能な原料量は限られ、タミフルは世界各国が備蓄を進める中で慢性的な品不足状態が続いている。量産には他の方法の開発が必要だった。
そんな中、東大大学院薬学系研究科の柴崎正勝教授らのグループにより、植物原料を使わず化学的に製造する方法が開発された。報道によると、石油から生成される安価な物質1,4-シクロヘキサジエンを原料とし、シキミ酸なしで燐酸オセルタミビル(タミフル)の合成に成功したとされる。
合成法は2006(平成18)年2月23日に特許出願されているため、ここから合成手順を知ることができる。但し製造販売権はロシュにあるため、生産についてはロシュの許可が必要である。実用化研究についてはロシュと話し合って進められるとされる。
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