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有限の桁数では表現できない小数のこと。
表記する場合、末尾に「…」の記号を打つと、以降無限に続くことを表わす。
数列の末尾の数字一個の上に点を打てばその数字が、末尾とその前の数とで二個打てばその範囲が、循環することを表わす。
例えば、0.3333…のような表現は、0.3と書いて3の上に点を打つことで、永遠に3が続く数を表わす。このほか、電子計算機で表記可能なように、幾つかの記述法がある。循環小数の項を参照のこと。
例えば、0.4999…のような表現は、0.4の後に永遠に9が続く数を表わす。
同様に、0.9999…のような表現は、0.の後に永遠に9が続く数を表わす。
このように、永遠に9が続く数列の場合は、その直前の数を1加えた実数と同じものとして扱うことができる。
つまり、0.4999…は、実数の0.5と完全に同じ数を表わしており、0.9999…は、実数の1と完全に同じ数を表わしている。数学的にも「0.4999…=0.5」「0.9999…=1」という等式を書くことが許されている。
この証明は様々あるが、代表的なものは分数を使うものと、10倍して求める代数法がある。
分数法では、次のようになる。
0.3333…=1/3
3×0.3333…=1/3×3=(1×3)/3
0.9999…=1
狐に騙されたような結果であるが、無限小数が必ずしもその値をずばり記述できているわけではない、と考える。
代数法では、次のようになる。
x=0.9999…
10x=9.9999…
10x−x=9.9999…−0.9999…
9x=9
x=1
上の二例は代表例であるが、有限小数に対する数学的操作を無限小数に適用して得られた結論である。
これが本当に正しいのかどうかは、数学のうち実解析学と呼ばれる分野の学問になり、極限を用いて証明を行なうことになる。
そして、この証明に最初に成功したのはスイスの数学者・物理学者・天文学者であるレオンハルト・オイラーとされている。
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