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基本的には最後の障壁なので、通常の運用で原子炉建屋が破壊されると言うことは、炉心も含めて内部の全てが壊滅したことを意味する。
原子炉にトラブルが発生しても放射性物質を環境に放出しないことが原子力発電所の大前提なので、換気できるような構造にもなってはいない。
欧米などのように殆ど地震のない国では、万一の事故時でも破壊されないように壁を厚くしている。
日本の場合、日本は地震大国であるため、万が一地震で壁が壊れた場合でも壁が落下して原子炉が破壊されないよう、薄く、軽く作られている。従って、壁は壊れやすいが、壁によって原子炉は壊されにくい。
2011(平成23)年3月11日14:46(@281)に発生した平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震と津波に伴う施設損壊により、福島第一原電および福島第二原電は炉の冷却機能を失い、通常の方法による炉の冷却が出来なくなった。
やむを得ず、通常では無い世界初の方法で強制的に炉心に水を注ぎ込み冷却を実施。しかしこの水は燃料棒被覆のジルコニウムと反応、ジルコニウムを酸化させ水素が発生した。そのままでは圧力が高まり原子炉が爆発するので蒸気は外に排出せざるをえないが、原子炉格納容器は機器を守るためにあるのであり、基本的に蒸気を出す場所ではない。通常であれば、蒸気は格納容器からフィルターを通して建屋を貫通して外に出る経路が存在する。
結果、建屋内に充満した水素ガスが爆発(水素爆発)し原子炉建屋が破損した。日本の場合は壁が薄めであるため派手に破壊された映像が広く公開されたが、元々壊れやすく作られているのは上述の通りで、それでも原子炉は無事に守られていた。
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