セイファートの六つ子銀河

読み:セイファートのむつごぎんが
外語:Seyfert's Sextet 英語
品詞:固有名詞

へび座に見られる6個の銀河のような天体が集まっている銀河群。逆Fの字に6個の天体が並ぶ。距離は1億9000万光年。1948(昭和23)年に天文学者Carl Seyfert(カール・セイファート)が発見したことからこの名がある。

別名NGC 6027、HCG 79。

このうち中央にある渦巻き銀河(HCG 79e)は実際には集団から5倍も遠方にあり、たまたま一緒に見えるだけの銀河で銀河群と重力的な関係はない。

また渦巻銀河(HCG 79e)の下の銀河(HCG 79b)から外方向に伸びる部分は銀河ではなく、HCG 79bが変形したものである。つまり、実際には銀河群は四つの銀河から構成されていることになる。

HCGカタログ
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┃HCG No  ┃NGC No    ┃赤経(J2000.0) │赤緯(J2000.0)   │ 光度 ┃
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┃HCG 79a ┃NGC 6027A ┃15h 59m 11.4s │+20°45′14.9″ │ 15.0 ┃
┃HCG 79b ┃NGC 6027B ┃15h 59m 12.6s │+20°45′47.1″ │ 15.5 ┃
┃HCG 79c ┃NGC 6027C ┃15h 59m 10.9s │+20°45′41.4″ │ 16.0 ┃
┃HCG 79d ┃NGC 6027D ┃15h 59m 11.46s│+20°45′14.9″ │ 16.0 ┃
┃HCG 79e ┃NGC 6027E ┃              │                │ 16.5 ┃
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銀河群の大きさは僅か10万光年しかなく、これは銀河系よりも小さい。この狭い領域で銀河同士が互いに重力を及ぼし合い、星が引き剥がされたりして銀河が変形している。

一般的に銀河の衝突では、重力の影響で活発な星形成が見られることが多い。セイファートの六つ子銀河ではそういった様子が観られないが、これは銀河群が相互作用を起こし始めたばかりであり、まだ活発な星形成の段階に至っていないためと考えられている。

数十億年後にはこの銀河群は合体し、一つの大きな銀河になると考えられている。

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