ステファンの五つ子

ペガスス座に見られる5個の銀河の集まっている銀河群(NGC 7317、7318A、7318B、7319、7320)のこと。および、その密集した領域のこと。少し距離を置いたところに6つめの銀河NGC 7320Cもみられる。

別名HCG 92。位置は2000年分点で赤経22h 35〜36m、赤緯+33°56〜58′付近。距離は2億7000万光年。

こういった密集した小規模銀河群は全天で多数観測されていて、それらはヒクソン・コンパクト・グループ(HCG: Hickson Compact Group)というカタログにまとめられている。ステファンの五つ子はHCG 92a〜92eというカタログナンバーが付けられている。

HCGカタログ
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┃HCG No  ┃NGC No    ┃赤経(J2000.0) │赤緯(J2000.0) │実視光度┃
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┃HCG 92a ┃NGC 7320  ┃22h 36m 4.1s  │+33°56′53″ │  13.6  ┃
┃HCG 92b ┃NGC 7318B ┃22h 35m 58.4s │+33°57′58″ │  14.0  ┃
┃HCG 92c ┃NGC 7319  ┃22h 36m 3.5s  │+33°58′35″ │  14.4  ┃
┃HCG 92d ┃NGC 7318A ┃22h 35m 56.7s │+33°58′00″ │  14.6  ┃
┃HCG 92e ┃NGC 7317  ┃22h 35m 52.0s │+33°56′43″ │  14.8  ┃
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HCG 92a(NGC 7320)を除く4つの銀河は地球(太陽系)から6000[km/s]の速度で遠ざかっているが、NGC 7320だけは800[km/s]という速度で遠ざかっている。その理由については研究の結果、NGC 7320が他の4銀河より約3500光年手前にあり、地球からたまたま同じ方向に見えているに過ぎないためであることが判明している。

また、NGC 7318AとBは約1000[km/s]の速度で接近しつつあり、いままさに衝突中の銀河であると考えられている。

そして、この二つ以外の銀河群の銀河もやがて融合し、一つの大きな銀河になると考えられる。

通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Version 7.04a (27-May-2022)