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NTTが開発した光メモリーで、「薄層ホログラム原理」と「積層導波路構造」を用いたプラスチック樹脂メモリー。名前は雲母(mica)のような層状構造を持つことに由来する。
切手サイズ(25mm×25mm×2mm)で、100層の積層構造を持つもので1Gバイトの容量が得られる。
さらに、既存のDVDマスタリング装置を流用すれば一枚数百円と安価に量産できる。量産時コストは100〜200円程度が想定されていた。
製品化は2005(平成17)年中を目標と発表されていたが、実用化はされなかったようである。
薄膜ホログラム原理という特徴から、既存の体積ホログラム原理と比べて光源の波長変動や媒体の体積膨張に対して寛容である。
このため、個体差や温度差により波長が大きく変動する汎用半導体レーザーでも利用でき、小型で安価(数千円程度から)な読み出し装置が可能である。
同様に熱膨張係数が大きな安価な汎用プラスチック材料も媒体材料として初めて利用可能となり、また媒体は100%プラスチック樹脂であり金属を含まないのでリサイクル性にも優れているなど、メリットも多い。
ROMであり、書き込むことができないという弱点がある。
しかし、安価で使い捨てが可能、偽造が困難、コピーコントロールが容易、などの特徴を有しており、音楽や動画などのコンテンツ販売や電子書籍などでの利用に適しているとされる。
媒体の読み取り方は、まず読む層に対しレーザーを入射する。すると層に刻まれた凹凸がホログラムパターンとなり、2次元画像として観ることができる。この2次元画像を解読する。
技術的には、発表時点で一層あたり1.7Gビット/平方インチが確認されているとされる。例えばSDメモリーカードと同寸法の24mm×32mm×2.1mmに換算すると、100層で25Gバイトの容量に相当する。
製品化には失敗したようだが、開発そのものには成功していたようなので、ベーパーウェアではない。
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