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離散コサイン変換。直交変換の一つで、時系列信号を周波数成分に分解する変換を行なう。
数学で良く知られるフーリエ変換と同等で、画像などの場合には多くが低域成分となるため、その特性を活かして圧縮に利用される。JPEGやMPEG、DVCなども、この技術を利用して圧縮をしている。ただし実際にはDCTそのものが圧縮をする訳ではなく、その変換の特性を利用してエントロピー符号化などにより圧縮している。DCTを使っても非可逆とは限らないが、可逆にしていては圧縮効果は低い。通常はDCTを使って圧縮した場合には非可逆圧縮として利用されることが大半である。
他の直交変換方式(FFT、KLT等)よりも変換効率が高いので、広く利用されることになった。これには高速なアルゴリズムの発明が貢献している。しかし、ブロックノイズ(もしくは歪み)が発生する問題がある。これは特に圧縮率を高くすると目立つ。また、モスキートノイズと言われる輪郭周辺に発生するノイズも問題とされる。
ブロックノイズの低減にはサブバンド符号化が有効ではあるが、これはモスキート雑音を増加させるという欠点がある。両者を満足するような方式が模索され、ウェーブレット(さざなみ)変換方式が注目を集めている。しかし、現状ではDCTに匹敵する程の符号化効率を得ていない。これは直交変換では無いのだが、直交変換の一つとして扱う事で高い符号化効率を獲ようとする試みが成されている。
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