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交流(AC)電源を入力し、使用する電圧に降圧したり整流したりする装置。
一般にAC入力、DC出力で、トランスと三端子レギュレーターで構成される。
整流に使われる三端子レギュレータは熱を持つため、実際の装置内部に回路を内蔵するより、アダプターとして別系統にした方が放熱上の問題が回避できるというメリットがある。
しかし、ACアダプターが大型になると電源タップなどに取り付けにくいという問題や、取り回しが不便である点などの理由で、一般的には嫌われている。
製品に添付以外のACアダプターを使う場合、幾つかの条件を満たす必要があり、さもないと機器を破損する恐れがある。
古すぎるものは様々なものが使われており互換性がなかったが、大きくは次の二種類がある。
日本では極性統一プラグが普及し極性もセンタープラスで統一されていた。ただこの規格は海外にまで波及しなかったために、安価な輸入品や海外との共通使用品に席巻され廃れゆく運命である。かくして、再びセンタープラス/センターマイナスの問題に悩まされるようになっている。
一般に装置は直流電源を使うため、ACアダプターは整流をして直流電源を出力することが多いが、交流電源のまま出力するACアダプターもある。
出力側のプラグは、古い装置では様々なものが使われており互換性がなかったが、日本国内ではJEITA(旧EIAJ)により策定されたJEITA RC-5320Aという規格、通称「極性統一プラグ」があり概ね共通化されているが、あくまで日本だけの規格であるために徐々に廃れつつある。
古い装置や輸入品、そして最近の装置でもグローバルモデル等ではこの規格に準拠しないプラグが使われているため、純正品以外を合わせようとした場合にはかなり苦労をする。
古いものや海外のものは型外形の5.5mm(7/32インチ)が多いが、内径が1.8mm、2.1mm、2.5mmの3種類があるため、正確に合わせないと使うことができない。また、サイズは一致しても後述するように極性(中がプラスかマイナスか)の問題があるため更に注意が必要である。
直流出力の場合、中央の軸がプラスのものとマイナスのものがあり混在している。
中央の軸がプラスのものを「センタープラス」、軸かマイナスのものを「センターマイナス」といい、殆どのACアダプターには、どちらであるかが記載されている。
20世紀の古い機器、あるいは20世紀からあるカテゴリーの機器(楽器や音響機器など)でも慣例で「センターマイナス」が多い。ただ古いものは色々なコネクターが乱立しており、極性もプラグサイズも中央の軸の太さも適当だった。これは基本的には専用のACアダプターを使用することが想定されていたためである。
ただ様々なプラグが混在する中でも、センターマイナスになっていたことには理由があった。1960年代がそれよりも古いラジオなどではゲルマニウムトランジスタが使われており、主にPNP型トランジスタを使用していたため「プラスアース」になっていた。結果プラグ外筒部がプラスであり、軸がマイナスになっていた。
また、当時は乾電池とACアダプターの2電源方式が一般的だった。プラグの挿抜で機械的に電源を切り替えるため差し込み口にスイッチが付けられていたが、このスイッチは外側に存在するため、プラス電源線を切り替えようと思えば必然的に外筒部がプラスである必要があり、もってセンターマイナスにせざるを得なかった。
1970年代頃よりシリコントランジスタが普及し、NPN型トランジスタへと移り変わったため「マイナスアース」となり、このため外筒部がマイナス、軸がプラスのものも使われるようになった。
結果としてACアダプターのプラグは混在することになる。
ちなみに乾電池との併用型については電源は内蔵型が増え、こういったものはACアダプターを使わず眼鏡ケーブルなどで電源を繋ぐタイプが増えた。
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