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フグ毒。
テトロドトキシン(Tetrodotoxin)の名は、フグの学名に使われるテトラオドン(Tetraodon)と、毒素を意味するトキシン(Toxin)に由来する。
つまり、翻訳すればそのまま「フグ毒」ということになる。
一般に、フグの肝臓と卵巣に多く、肉には殆どない。フグをさばくときは、この肝臓と卵巣に包丁が触れないようにする。
熱に強く、300℃の加熱でも分解されない。万一中毒すると唇や手足が痺れ、口がきけなくなり、6〜24時間後には死亡する。
この毒はフグが生まれながらに持つものではなく、外因性の毒であることが分かっている。フグの毒化については長く謎だったが、海洋細菌が産生し、それを貝が取り込み、更にフグがそれを食べることで体に蓄積する。
このため、水槽などで毒のない餌を与えて養殖すれば、フグは無毒となる。海で囲いなどをして養殖したフグについては、毒化したプランクトンや貝類をフグが食べる可能性があるため、毒化する可能性がある。ただ現実には、養殖でも故意にテトロドトキシン含有の餌を与え飼育されており、原則として無毒フグは生産されていない。
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