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新生児800〜1000人に一人の割合で生まれるとされ、その頻度は比較的高い。
その率は母体の年齢に応じて上がり、20歳で出産で1000人中0.5〜0.7人、45歳で出産で1000人中28.7〜52.3人、ともされる。
また、一度ダウン症児を産んだ母が再びダウン症児を産む頻度は極めて高く、20〜24歳で推定1/500、45〜49歳で推定1/10ともされている。
1866(慶応2)年にイギリスの眼科医ジョン・ラングドン・ハイドン・ダウン(John Langdon Haydon Down)が疾患として報告したのが始まりである。ただし、それ以前から似たような症状があることは、様々な文献に残されている。
患者の平たい顔や、つり上がった目などの表情が、モンゴル系(蒙古系)特有の顔に似ていたため、ダウンはこの疾病にmongolism(モンゴリズム、蒙古症)と名付けた。この名は今では民族差別だとして使われず、一般には発見者の名からダウン症と呼ばれている。
この症状は1959(昭和34)年にフランスの内科医ジェローム・ルジューヌ(Jerome Lejeune)らの研究によって、原因が染色体異常にあることが確認された。
ダウン症は、日本でも古くから知られていた。時代を問わず、一定の確率で必ず生まれるからである。
日本がまだ貧しかった頃、赤ん坊は「産婆」と呼ばれる女性が取り上げていたが、産婆は「産婆としての仕事」をすることで、その当時としての価値観で、それなりのことをしていた。
綺麗事だけで世の中が回るのなら良いが、現実はそれほど甘くはない。
近年は高齢出産も増え、結果としてダウン症の割合も増えている。先天性疾患の中でも特にダウン症などは致命的疾患を併発しない限りは長命であり、平均寿命も50歳程度に達する。しかも30歳を超えると若年性アルツハイマーを高確率で発症する。
そもそも親より長生きする可能性が高く、その上若くして認知症(痴呆症)になり自力では生きられず、外に出せば性犯罪を起こすなど近所迷惑になる可能性が高い。親の老後あるいは没後、一体誰が子供の面倒を見ることができるのかと考えた時、親としては何らかの決断をせざるを得ない。
現在、医療の進化により出生前に判別可能となり、ダウン症と判断されれば医師から、上のような説明を受けることになる。実際の親はどう決断するか、だが、結果として9割以上の人が堕胎するという。
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