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東京都交通局が浅草線(都営地下鉄)で運用している電車。1991(平成3)年運転開始。
浅草線では1960(昭和35)年の開業以来5000形電車が使われていたが、老朽化が進行していたほか冷房が付いていなかったため、車両を置き換えることにしたものである。
新型車の導入に当たっては以下のようなコンセプトが立てられたようである。
また、この頃から地下鉄乗り入れ車両も優等運転を行なう方針が確立したため、地下鉄における高い加減速度と郊外電車における高速性能の両立も大きなテーマであった。
前述の通り、最新の技術がふんだんに使われている。また、登場がバブル景気真っ只中ということもあって非常に贅沢な造りであることも特徴である。
これらの技術は過渡期のものが多かったため、5300形は独特な特徴を持った車両に仕上がっている。特に話題に上がるのはVVVFインバーター制御装置の励磁音で、同時期に登場した他のVVVFインバーター制御車と比べて独特かつ大きな音を発生させている。
白い塗装は汚れが目立ちやすく、汚れを防ぐために後に弗素系塗装に変更された。これは新幹線に使われている塗装よりも高級なものを利用している。
また、大きな特徴であった地図式の現在地表示案内は浅草線の相互乗り入れ区間が逗子や横須賀中央、千葉ニュータウン中央、成田空港、羽田空港とどんどん広がるにつれて乗り入れ先の路線図を表示するスペースに困るようになった。さらには浅草線内で急行運転を始まるにあたってついに対応が不可能になってしまい、利用が停止されてしまった。現在では現在地表示案内の上には路線図が貼られてしまい、今ではその姿を見ることはできなくなってしまっている。
原則として浅草線乗り入れ系統の全線で運用されている。実際の運用区間はダイヤ改正の度に変更され、2010(平成22)年現在ではたとえば京成本線の青砥〜京成上野間では運用されていない。
5300形の愛称には以下のようなものある。
石原車は2010(平成22)年時点での東京都知事の名前(石原慎太郎)が付いたものだが、5300形が登場した当時の都知事は鈴木俊一であった。5300形を鈴木車と呼ぶ人もいるようだがその数は少ない。
交通局の白い悪魔の元ネタは魔法少女リリカルなのはの主人公である高町なのはの異名管理局の白い悪魔からである。誰が最初に言い出したのかはまったく不明だが前面形状、VVVFの音、警笛の音、ブレーキのエアが抜ける音などから総合して付けられたらしい。
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