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子供(少年)と大人(中年)の間の世代を主要な読者層に想定したまんがの総称。様々な趣味嗜好に対応して幅広いジャンルを扱う傾向が強く、そのために厳密な定義というものは成立しにくい。世代の移行期も読者層として想定されるため、中には少年向けや中年向けと思わしき内容のものも多々含まれることになるが、これらも青年まんがとしてカテゴリー分けされる。
日本で最初の商業青年まんが雑誌は1966(昭和41)年6月1日刊の芳文社の週刊漫画TIMES増刊 "コミックmagazine" である。当時ストーリーまんがは子供のためのものであり、大人向けとしてはコマまんが(4コマ等)が中心であったが、ベビーブーム世代が成長して市場として成熟しつつあり、この層を狙って青年文化が大きく取り上げられるようになった。当雑誌の方針は "若いセンスにマッチした男性誌" であり、ハードなアクションストーリーを中心に劇画やアメコミスタイルなどを採用した。つまり、中年向けまんが雑誌が分化して青年まんが誌が誕生した(ちなみに同年には青年向けグラビア雑誌 "平凡パンチ" も創刊されている)。また、この雑誌で当時貸本界にいた "さいとうたかを" が商業雑誌デビューしている。コミックmagazineはそこそこの成功をおさめ、それを手本に1967(昭和42)年の "漫画アクション" を始めに "ビッグコミック"、"プレイコミック"、"ヤングコミック" などの現在まで続く老舗青年まんが誌が続々と創刊された。またこれらの雑誌によってまんがの別名として "コミック" が一般的に使われるようになっていった。
1979(昭和54)年には新しい青年まんがの市場として10代後半〜20代の層を狙った集英社の "ヤングジャンプ" が少年ジャンプの兄弟誌として創刊された。従来の青年まんがと異なり少年まんがから分化したヤング誌と呼ばれるカテゴリーであり、創刊時こそ部数は少なかったが現在では青年まんが誌の主要を占め、少年まんがに匹敵する巨大な市場を成立させる原動力となった。
現在では中年向けの "ビッグコミック" や若者向けの "ヤングマガジン"などを始めとして30誌を超える青年まんが誌が存在する。また広義にはパチンコ誌や美少女コミック誌、エロ劇画誌なども業界上は青年まんがとしてカテゴライズされており、これらを含むと200誌近くの雑誌が存在することになる。趣味嗜好が細分化されるため少年向けほど巨大なシェアを持つ雑誌というのは生まれにくいが、全体としては非常に大きな市場になっている。総発行部数は主要少年まんが誌、主要青年まんが誌共に合計5億冊程度であり、市場規模においては両者は互角といえる。
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