Boy'sたいむ

読み：ボーイズタイム
品詞：固有名詞

藤凪かおる著作の4コマギャグ、コメディまんが。芳文社まんがタイムジャンボ連載。

あらすじ

主人公、葉山ひろむは大学生の女の子。浪人を経験し、遂に念願の大学に入学した。しかし手違いで、男子寮に住むことに!

躊躇するひろむ。だが女子寮は既に満室、はるばる上京して来た貧乏学生の身の上、他に住める場所もない。遂にひろむは、男装し、男子寮の中で男として暮らす決心を決めるのであった。

周囲は男ばかり。服装は下着まで男物を余儀なくされる、隠しごとは不可能な共同生活。そんな中で、いつか一人暮らしをすべく、ひろむはファミレスでバイトをしながら貯金に勤しむが、日々様々な災難が振りかかってくるのであった。

まんがの設定としては、少女まんがではありがちで、ある種使い古されたものだが、それを4コマまんがに持って来たところに新しさがあるのだと思われる。

現実には絶対にありえない状況で、仮にあったとしてもバレるのは時間の問題であろう。しかし、そこはまんが。顔や声でバレそうなものだが何ともない。一応貧乳の設定だが、抱きつかれたり等の際どい状況下でも絶対にバレないよう話は展開する。ここから、様々なドタバタが生まれて来る。

ドタバタコメディではあるが、その話の流れはとても落ちついていて、時間はのんびりと流れている。

寮は(多分)全て個室だが、全室同じ鍵という素敵な環境である。部屋には机やベッド等の簡単な設備しかないようだ。風呂とトイレは共同、洗濯は洗濯室、食事は食堂でする。門限は夜11時。

食堂で料理を作るのは寮生らの仕事であるらしい。

そもそも男子寮なので女子トイレなどあるはずもなく、これは男子トイレの個室を使っているのだと思われる。しかし流石に寮内の風呂は使えないので、これは近所の銭湯へ出かけている。一応、剛毛で観られたくない、という事で誤魔化している。

ところで、彼女らはいつ大学へ行っているのだろうか。

既刊は単行本3巻まで発売中。芳文社まんがタイムコミックス。

単行本1巻のカバー裏は、雌雄逆転した女子寮物語「Girl'sたいむ」が掲載されている。2巻では巻末におまけまんがとして2ページ付いている。

単行本1巻は体裁ミスあり。単行本1巻の第一刷は、p17とp18が逆である。

「しあわせ」という字を「倖」で表現するのが特徴的な作品だが、そうなるとp73の「お幸せに」の幸が誤植に見えてしまう。

葉山ひろむ: 主人公の女の子。寮の中では男を演じ、外では女の子。当初19歳、後20歳。; 男の子モードでは眼鏡を、女の子の時には長髪のかつら(ウィッグ)を着けている。元々コンタクトなのか、眼鏡が伊達なのかは不明。; 一人称は、男の子モードでは僕、女の子の時には私。; しかし、時々女っぽさを隠せない行動に出る。
武藤篤: 男子寮長。筋トレマッチョ。当初25歳、後26歳。
高崎龍太郎: 男子寮生。名も知らぬファミレスのバイト、ひろむ(♀)に片思い中。しかし彼女が葉山ひろむであることを知らない。20歳。
置島司: 男子寮生。女の子にモテモテの女の子キラー。20歳。; 鋭敏な女の子センサーを持ち、それ故にひろむにトキメキを感じ続ける。しかし何だかんだで、ひろむ=男と勘違いし、男相手に…と苦悩し続けている。

寮にはそれ以外にも住人がいるらしい(原、管野、石田、鈴木など)が、作中には一切出てこない。

作品の特徴