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1905(明治38)年に戦艦ポチョムキンで起こった水兵の反乱を取り上げた映画で、淀川長治百選にも選ばれている不朽の名作。無声映画。
当初は1905(明治38)年の第1次ロシア革命20周年を記念した「一大映画叙事詩」が計画されていた。
しかし撮影が大幅に遅れ、その完成は断念せざるを得なくなったため、代作として、エイゼンシュテイン監督は「叙事詩全体から、この注目すべき年の息吹きを十分に感じさせる一つのエピソード」としてポチョムキン号の反乱を選び、それによってこの年に起きた無数の出来事を代表させた。
当時27歳の才気あふれるセルゲイ・エイゼンシュタインが監督を務め、彼が理論的に確立した「モンタージュ技法」を駆使し、特に見所である「オデッサの階段」シーンでは音楽と字幕だけで構成される短いカットの積み重ねで、赤ん坊を乗せた乳母車が階段を駆け落ちていくシーンを構成し、弾圧のすさまじさを如実に示している。なお、このシーンはブライアン・デ・パルマ監督の「アンタッチャブル」でシカゴ駅の階段シーンとして引用されている。
モノクロではあるものの、当時の風景や街並み、人々をそのまま映し出している点で、歴史映像としても貴重な映画である。
ただし、この映画があくまでも「社会主義のソ連」で作られた映画だということは頭の中に入れた上で観なければならない。
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