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民族大移動期に北西ドイツ・ユトランド半島・フリースラントなどからイギリスに渡った、西ゲルマン民族に属する、アングル人・サクソン人・ジュート人・フリジア人らの総称。テュートン語系のうち、低ドイツ語を話し、これが後に英語の元になった。
5世紀半ばから幾つかの部族に分かれてブリトン島に移住し、先住のブリトン人を征服しながら、7世紀半ばにはイングランドの地に定着していった。
初めは部族ごとに七王国(ケント・エセックス・サセックス・ウェセックス・イースト-アングリア・マーシア・ノーザンブリア)を形成していて、長い間相互に抗争を続けていたが、829(天長6)年にウェセックス王エグベルトがこれを統一し、イングランド王国が成立した。その後も分立傾向はあったが9世紀末のアルフレッド大王の頃には解消した。
彼らの社会は、貴族・自由民・半自由民・奴隸の身分があったが、奴隸以外の身分に大きな差はなかった。指導者はキュニング(Cyning)とよばれ、部族王のような性格であり、聖職者や貴族で構成される賢人会議に諮って政治を行なった。また、この時代にはカトリックが普及し司教管区制が成立、イギリスの統一に一役買っていた。
11世紀以降は、デーン人・ノルマン人などの支配を受けることとなるが、彼らはこれらを融合同化し、現在に至るまでイギリスの基層民族である。それ故、イギリス人の代名詞ともなっている。
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