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かつて、横浜駅東口地下街「ポルタ」に建てられた神社。わずか4ヶ月しかなかったが、多くの参拝者を集めた。
横浜の地下街にある日突如として出現した神社である。参拝時間は10:00〜19:30であった。
真っ青な鳥居が建てられ、その下には賽銭箱、その向こうには光り輝く黄金の右腕の像が掲げられていた。
腕は横浜ベイスターズの伝説の抑え投手(クローザー)、佐々木主浩がフォークを握った右手から型取りされたブロンズ像であり、これが御神体であった。
この「御神体」は、元々は佐々木の217セーブポイント日本記録達成を記念し、ニッポン放送が佐々木に贈った物だった。これが一躍「御神体」となったわけである。
報知新聞の報道によると、廃座後、この御神体は佐々木の故郷宮城県仙台市内の寺に祀られたとされる。
御利益は良くわからないが、賽銭箱には「優勝祈願」と大書きされていたので、横浜ベイスターズ優勝について広大無辺のご神徳があったものと思われる。
かくして休日や横浜戦が終わった後などには大勢の参拝者が訪れた。そしてその年には本当に優勝してしまった上に、日本一にもなってしまったのである。そのご利益は本物だった。
チームが38年ぶりの優勝、日本一を果たした後は、その御利益を授かりにと、安産祈願や合格祈願に全国より参拝者が殺到したとされ、横浜の新たな観光スポットとなった。
優勝・日本一後には、賽銭箱の大書きも「V2祈願」に書き換わったが、残念ながらその願いが叶うことはなかった。途中で廃座になってしまったためと思われる。
賽銭箱には「お賽銭は横浜市社会福祉協議会に寄付させていただきます」と書かれていた。
鎮座から廃座まで賽銭の総額はなんと約1,660万円にもなり、この寄付金で障害者スポーツの機材を運搬する専用バス「魔神カー」が購入され、有意義に活用されているとされる。
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