ICカード乗車券
読み:アイスィーカード-じょうしゃけん
ICカード
を使用した
乗車券
。日本では
鉄道
やバスで広く使われている。事業者は「交通系ICカード」とも呼ぶ。
目次
概要
通信方式
種類
処理速度
規格
サイバネ規格
構造
層
ロイコ層
サイバネコード
バス
バスカード
バスの整理券機能
カード
JR
北海道
東北
関東・甲信越
東海・北陸
近畿
中国・四国
九州・沖縄
例外
今後の予定
相互利用
全国相互利用
独自の対応
関東・甲信越
東海・北陸
近畿
中国・四国
九州・沖縄
電子マネー機能
技術
カードの番号
種類
Suicaなどの番号
読み取り
データ内容
概要
通信方式
非接触ICカードは電波を使って通信するが、その通信方式の違いによって、次のように分類できる。NFCIP-2はNFCIP-1の上位互換である。
NFCIP-1
(ISO/IEC 18092、ECMA-340、ETSI TS 102 190)
ISO/IEC 14443 Type A
(
MIFARE
) ‐
taspo
など
FeliCa
‐
Suica
、
PASMO
など
NFCIP-2
(ISO/IEC 21481、ECMA-352)
ISO/IEC 14443 Type B
‐
運転免許証
、
住基カード
など
ISO/IEC 15693
日本ではType A/B/FeliCaの全てが使われているため、全てを読み書きするためにはNFCIP-2対応の装置が必要となる。
種類
ICカード乗車券でも使われている
非接触ICカード
は、次の3種類が主流となっている。
Type A
(
MIFARE
)
Type B
(
MIFARE
)
FeliCa
(俗にType Fとも)
Type AとType Bは主に海外で使われており、低速・小容量・安価なのが特徴。対してFeliCaは日本の技術で、高速・大容量・高価なのが特徴である。
日本のICカード乗車券は、殆どがFeliCaを採用している。日本で、主流3規格のうちFeliCaが普及した理由は幾つかある。高価であるという欠点を補い余る、通信速度とメモリー容量の大きさが、一つ目と二つ目の理由である。都心のラッシュアワーなどを想像してのとおり、日本では旅客改札の迅速性は何よりも優先される。加えてメモリー容量の大きさは、多数の旅客輸送事業者が存在する日本では事業者間での相互利用に有利であり、また電子マネーなど他の用途に応用展開しやすくなるのも魅力である。
とは言え、地方の鉄道やバスなどでは、必ずしもこれらの要素は重要ではない。にも関わらず地方交通でもFeliCaが使われているのは三つ目の理由で、日本最大の旅客輸送事業者であるJR東日本がSuicaにおいてFeliCaを採用し、これによってFeliCaが事実上の国内標準規格となったからである。
処理速度
機械にタッチし、カードの読み込み→判定→書き込み→書き込み確認の処理時間は、FeliCaの高速性を生かし、0.2秒(0.2cBeat)〜0.3秒(0.3cBeat)で完了する。
なお、磁気券の処理速度は、処理は同様で0.7秒(0.8cBeat)程度となっており、磁気券より倍以上速い。これは、磁気券の場合は券を装置内で移動させたりする必要もあるためである。
規格
サイバネ規格
交通乗車券としては、鉄道会社で構成される
日本鉄道サイバネティクス協議会
(略称サイバネ協会)が規定した、いわゆる「サイバネ規格」に対応している。
サイバネ規格を採用する事業者のICカード乗車券はSuicaの仕様が基となっており、FeliCaが使われている。このため、この規格のICカードは、FeliCa対応の読み書き装置であれば理論上は全てのカードが読み書き可能である。
また、サイバネ協会仕様のカード乗車券規格は、元は鉄道用カードだが標準化の際に「バス・路面電車事業者」用の領域が追加定義されており、バス独自の情報は、この領域に記録されている。
初期のSuicaはこの領域がないため、初期のSuicaではバスに乗れない、ということである。
構造
層
サイバネ規格に対応したICカード乗車券などは、定期券としての表面書き換えに対応するため、ロイコ層と呼ばれる層を表面に持つ。
ロイコ層
アンテナ
ICチップ
ロイコ層
券面の書き換えはロイコリライト方式を採用しており、サイバネ規格では全面に印字可能となっている。
文字色は青、地色は水色または銀色で、耐久性は60回以上の書き換えと、1ヶ月定期券で5年間の保持が想定され、また100℃の温水で2秒間、90℃の温水で10秒間の耐熱性が求められている。
サイバネコード
ICカードも、切符と同様に入場駅と出場駅を一意に特定する
駅コード
が料金計算上必要とある。
そのための規格として、切符と同様に、日本鉄道サイバネティクス協議会が策定した「
サイバネコード
」が使われている。
切符の場合は16ビットで駅コードを表現するが、切符の場合は長距離は原則としてなく、また私鉄については関東・中部・関西・その他の各地方で収束することを想定しているためコードが重複しているという問題点があった。
ICカードにおけるサイバネコードは、更に2ビット追加し、JR+関東、中部、関西、その他の4種類を表わせるようにして、計18ビットで駅を一意に確定できるようにした。
バス
バスカード
サイバネ規格に対応していない初期のSuicaを除き、バスと路面電車に対応する。
初期のSuicaで対応できないのは、初期のSuicaはFeliCaの容量が少なく、情報を格納するための容量が足りないためである。Suicaの場合、電子マネー対応と共にサイバネ規格に対応しており、ショッピングサービスマークの右下に●●があるのが目印となっている。
首都圏エリアのバスは「特典バスチケット」いわゆる「バス特」などの情報を保存するため、この領域を使用している。バス特関係の情報は暗号化された領域に書かれており、現在のポイントの額などを一般の利用者が読み取る方法はない。
バスの整理券機能
現在のICカード乗車券は、バスに乗ることもできる。バスに乗る際にタッチすることで、整理券と同様の機能を利用できる。
但し、整理券の番号がカードに記録されるのではない。
Suica
/
PASMO
、
hanica
で確認した限りでは、乗車時のタッチでは非暗号化領域から読み出せる領域への書き込みが一切ないことから、一般にタッチ時にカードのID(おそらく
IDm
)を読み取ってバスに設置されている装置が保持し、降車時に照合する仕様となっているようである。
電車の場合は過去の改札情報が記録されるが、バスはそうはなっていないということである。
しかしまれに、バスのシステムがダウンして再起動するという珍事が発生することがあり、この場合は乗車情報が消えてしまうため、降車時にそのままタッチすると起点からの運賃が引かれてしまうか、または乗車時タッチなしとしてエラーとなってしまう。
カード
2013(平成25)年3月現在、次のようなカードが存在するか、予定されていることが知られている(順不同だが、概ね北から西。広範囲で使えるカードは、代表的な地域に一つのみ記載する)。
カード裏面の番号の頭2文字と、その根拠を併記する。
◆が付いているカードは「
交通系ICカード全国相互利用
」に参加しているカード。
JR
◆
JR北海道
:
Kitaca
‐ JH ([J]R [H]okkaido)
◆
JR東日本
:
Suica
‐ JE ([J]R [E]ast)
◆
JR東海
:
TOICA
‐ JC ([J]R [C]entral)
◆
JR西日本
:
ICOCA
‐ JW ([J]R [W]est)
◆
JR九州
:
SUGOCA
‐ JK ([J]R [K]yusyu)
北海道
◆函館市電・函館バス: ICAS nimoca(イカすニモカ)
札幌市営地下鉄
:
SAPICA
‐ SP
北海道北見バス:
ICバスカード
道北バス:
DoCARD
(ドゥカード)
旭川電気軌道:
Asaca
東北
仙台市交通局・宮城交通
icsca
‐ SK ([S]endai city [K]otsukyoku)
福島交通
:
NORUCA
‐ FK ([F]ukushima [K]otsu)
気仙沼線BRT、大船渡線BRT(JR東日本):
odeca
廃止されたもの
(福島交通バスICカード) (廃止、→NORUCAへ移行)
関東・甲信越
◆
東京モノレール
: モノレールSuica
◆
東京臨海高速鉄道
: りんかいSuica
◆株式会社パスモ:
PASMO
‐ PB ([P]assnet [B]us IC Card)
茨城交通:
いばっピ
‐ IB ([IB]araki kotsu)
日立電鉄交通サービス:
でんてつハイカード
‐ DKS
新潟交通:
りゅーと
アルピコ交通・長電バス・ぐるりん号:
KURURU
(くるる)
廃止されたもの
(
埼玉高速鉄道
: IC定期券) (廃止、→PASMOへ移行)
(東急トランセ: トランセカード) (廃止、→PASMOへ移行)
(
東京急行電鉄
・世田谷線: せたまる ‐ TK ([T]o[k]yu)) (廃止、→PASMOへ移行)
(関東鉄道: ICバスカード回数券) (廃止、→PASMOへ移行)
(山梨交通:
バスICカード
(廃止、→PASMOへ移行)
なお、PASMOのPBは、株式会社パスモの旧社名、パスネット・バスICカード株式会社(Passnet Bus IC Card K.K.)から取られている。
東海・北陸
岐阜バス(岐阜乗合自動車):
ayuca
‐ GB ([G]ifu [B]us)
遠州鉄道
:
ナイスパス
‐ ET ([E]nsyu [T]etsudo)
静岡鉄道
:
LuLuCa
‐ ST ([S]hizuoka [T]etsudo)
◆名古屋圏私鉄:
manaca
‐ TP ([T]rans [P]ass)
富山ライトレール:
passca
(パスカ) ‐ TL ([T]oyama [L]ight rail)
富山地方鉄道:
ecomyca
(えこまいか) ‐ TC ([T]oyama [C]hitetsu)
北陸鉄道
:
ICa
‐ HT ([H]okuriku [T]etsudo)
まちづくり福井:
ICOUSA
(2011(平成23)年3月20日開始)
廃止されたもの
ユーバスカード
※あいの風とやま鉄道はICOCAに加盟しており独自カードは発行していない。
近畿
◆
スルッとKANSAI
協議会:
PiTaPa
‐ SU ([S][u]rutto KANSAI)
三重交通:
emica
奈良交通
※:
CI-CA
(シーカ) ‐ NK ([N]ara [K]otsu)
神姫バス・神姫ゾーンバス※:
NicoPa
‐ SH
伊丹市交通局※:
itappy
‐ IT ([i][t]ami city)
近江鉄道
:
近江鉄道バスICカード
‐ OM ([O]h[m]i)
京福電気鉄道
※:
らんでんカード
‐ KF ([K]ei[F]uku)
阪急バス・阪急田園バス・阪神バス※:
hanica
‐ HH ([H]ankyu [H]anshin)
近畿圏でIC対応事業者のうち、※の付けられていない近江鉄道以外はすべて、PiTaPaにも参入している。
中国・四国
広島電鉄
ほか県内私鉄等:
PASPY
広島電鉄 ‐ HI
広島交通 ‐ HC
備北交通 ‐ BK
広島高速交通 ‐ HR
芸陽バス ‐ GB
鞆鉄道 ‐ TD
広島バス ‐ HB
中国JRバス ‐ CJ
呉市交通局 ‐ KU
中国バス ‐ CB
岡山電気軌道、両備バス、下津井電鉄、宇野バス:
Hareca
岡山電気軌道 ‐ OD
両備バス ‐ RB
下津井電鉄 ‐ SD
宇野バス ‐ UN
スカイレールサービス:
スカイレールパス
高松琴平電気鉄道
ほか:
IruCa
‐ KD
株式会社e-カード(
伊予鉄道
グループ):
ICい〜カード
‐ IY
とさでん交通:
ですか
‐ DE
PASPYとHarecaは、社局ごとに独自の附番となっている。
九州・沖縄
北九州市交通局: ICバスカード(
ひまわりバスカード
)
北九州高速鉄道
:
mono SUGOCA
◆
福岡市交通局
:
はやかけん
‐ FC ([F]ukuoka [C]hikatetsu)
◆
西日本鉄道
:
nimoca
‐ NR ([N]ishi-Nippon [R]ailroad)
熊本市交通局: でんでんnimoca
長崎バスほか県内私鉄バス:
長崎スマートカード
熊本県の事業者:
くまモンのIC CARD
鹿児島市交通局
・南国交通・JR九州バス:
Rapica
いわさきグループ(鹿児島交通ほか):
いわさきICカード
‐ IW
沖縄都市モノレール
、琉球バス交通、沖縄バス、那覇バス、東陽バス:
OKICA
廃止されたもの
(宮崎交通グループ:
宮交バスカ
‐ MY) (→nimoca)
(大分バスほか: めじろんnimoca ‐ NR) (→通常の「nimoca」を「めじろんnimoca」として販売)
(
北九州高速鉄道
(北九州モノレール):
monoca
) (→
mono SUGOCA
)
例外
次の事業者等は、いわゆる交通系ICカードではなく、一般の電子マネーを採用した。
くる梨(鳥取市のコミュニティバス) 2013(平成25)年4月1日より、
楽天Edy
、
WAON
、
iD
、
Visa Touch
/Smartplus、の4種類で決済対応開始。
Edyは一部の高速バスが対応していたが、WAONがバスに対応したのは、くる梨が初。
コミュニティバスはおおむね民間委託されており、その事業者が導入しているカードが導入される例が多い。
今後の予定
次の事業者等は、何らかのICカードを導入予定としている(概ね導入時期順)。
富山県: 万葉線 (北陸新幹線開業後2016(平成28)年頃以降) 万葉線は、万葉線株式会社の路面電車である。
ICOCAを導入する計画があると報じられている。
栃木県: 関東自動車・JRバス関東・東野交通・宇都宮ライトレール (2017(平成29)年度) 宇都宮市のバス/LRT事業者(関東自動車・JRバス関東・東野交通・宇都宮ライトレール)が、各社共通のバスカードの更新として独自のICカードを導入予定。
PASMO等の全国相互利用カード片道受け入れも予定している。
秋田県: 秋田中央交通 (2018(平成30)年度) 秋田市が導入の支援をすることで、秋田中央交通が何らかのICカードを導入予定。
滋賀県: 近江鉄道グループ 近江鉄道グループのバス路線には既に「
近江鉄道バスICカード
」を導入しているが、鉄道はまだである。
この鉄道路線に、ICカードの導入計画を表明している。時期は未定。
バスと同じカードを採用して名称を変えるのか、別のカードを採用するのかも現時点では不明であるが、バスICカードはプレミア率42%という異常なカードなので、このまま鉄道に導入するのは現実離れしすぎているだろう。
長野県:
しなの鉄道
ICカードの導入計画を表明している。時期は未定。
相互利用
全国相互利用
2013(平成25)年3月23日から、全国のICカードのうち10種類の交通系ICカードの相互利用が可能となる「
交通系ICカード全国相互利用
」が開始された。
従来、相互利用できる組み合わせは限られており、一つのICカード乗車券を全国で使うことができず、不便であった。
そこで、2010(平成22)年12月20日に協議開始が発表され、2011(平成23)年5月18日に合意の旨が発表された。
2013(平成25)年3月22日(交通系ICカード全国相互利用開始)時点で、上述のように10種類の鉄道系ICカード乗車券は相互運用されている。
北海道
Kitaca
(JR北海道)
関東周辺
Suica
(JR東日本)
PASMO
(関東私鉄等)
東海
TOICA
(JR東海)
manaca
(名古屋地区私鉄等)
近畿
ICOCA
(JR西日本)
PiTaPa
(関西私鉄等) (※制限あり、詳細後述)
九州
SUGOCA
(JR九州)
nimoca
(西日本鉄道)
はやかけん
(福岡市交通局)
10種類のうち、PiTaPaのみポストペイ(後払い)、つまり
クレジットカード
である。このため、交通利用についてはICOCA用に使用されていたチャージ機能が利用される。つまり、あらかじめチャージする必要がある。また、電子マネーの相互利用は対象外となった。ポストペイ(後払い)とプリペイド(前払い)の壁は、思いの外大きかったようである。
なお、相互運用後は気にならなくなったが、次の事業者は「Suica圏」であって「PASMO圏」ではない。
東京モノレール
東京臨海高速鉄道
(
りんかい線
)
埼玉新都市交通
(ニューシャトル)
仙台空港鉄道
伊豆急行
独自の対応
2013(平成25)年3月22日(交通系ICカード全国相互利用開始)時点で、全国の相互利用以外で対応する組み合わせは次の通り。
片道受け入れとあるものは、他社カードを受け入れるが、自社カードを相手の圏内で利用できないことを意味する。
関東・甲信越
新潟交通:
りゅーと
(Suica、および全国相互利用サービス対応カードを片道受け入れ)
東海・北陸
静岡鉄道
:
LuLuCa
(PiTaPa、ICOCA、および全国相互利用サービス対応カードを片道受け入れ)
富山ライトレール:
passca
(パスカ) (ecomycaと相互利用)
富山地方鉄道:
ecomyca
(えこまいか) (パスカと相互利用)
なお、パスカもecomycaもサイバネ規格ではないが、双方で共通の仕様を導入することで相互利用を実現させた。
近畿
奈良交通
:
CI-CA
(シーカ) (PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
神姫バス・神姫ゾーンバス:
NicoPa
(PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
伊丹市交通局:
itappy
(PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
京福電気鉄道
:
らんでんカード
(PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
阪急バス・阪急田園バス・阪神バス:
hanica
(PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
中国・四国
広島電鉄
ほか県内私鉄等:
PASPY
(ICOCAを片道受け入れ)
岡山電気軌道、両備バス、下津井電鉄:
Hareca
(PiTaPa、ICOCAを片道受け入れ)
宇野バスも2013(平成25)年3月12日よりHarecaに加盟したが、PiTaPaやICOCAは受け入れていない。
九州・沖縄
鹿児島市交通局
・南国交通・JR九州バス:
Rapica
(いわさきICカードと相互利用)
いわさきグループ(鹿児島交通ほか):
いわさきICカード
(Rapicaと相互利用)
電子マネー機能
2013(平成25)年3月22日(交通系ICカード全国相互利用開始)時点で、上述の10種類の鉄道系ICカード乗車券のうち、PiTaPaを除く9種類の鉄道系ICカード乗車券の
電子マネー
が相互運用されている。
北海道
Kitaca
(JR北海道)
関東周辺
Suica
(JR東日本)
PASMO
(関東私鉄等)
東海
TOICA
(JR東海)
manaca
(名古屋地区私鉄等)
近畿
ICOCA
(JR西日本)
九州
SUGOCA
(JR九州)
nimoca
(西日本鉄道)
はやかけん
(福岡市交通局)
全国の相互利用以外の独自の対応をしているICカードの中で、電子マネー機能の相互利用をしている事業者はない。
技術
カードの番号
種類
SuicaはじめICカード乗車券には、様々な番号が付けられている。券面を見ても、少なくとも二つの番号が記載されているが、他にも番号が付いている。
FeliCaとしてのID(
IDm
) (カードには記載されていない)
Suicaなどの番号 (カード裏右下に記載されている)
カードメーカーでの製造番号 (裏左上、ビュー・スイカカードは右下縦に記載)
その他、クレジットカード等であれば、それらの番号が書かれている。
クレジットカード番号
(ビュー・スイカカードなどでは表面)
PiTaPa会員番号 (PiTaPaでは裏面)
他にも、各カード独自の管理用番号が付けられることがある。
Suicaなどの番号
Suicaなどの番号は、5桁 4桁 4桁 4桁で、計17桁の英数字の番号が振られている。
最初の2字は、カードを発行する会社等を表わす記号である。
万が一カードを紛失した場合でも、この番号のメモさえあれば、条件によっては再発行可能である(JR東日本の場合は記名式の場合のみ、など)。
なお、乗車券ではないものにも同様の番号があり、例えばEX-ICカードは「EX」である。
読み取り
FeliCaの
IDm
は読み取ることが可能で、これを利用して個人の特定を実現することができる。
Suicaなどの番号(JEやPBなどで始まる番号)は、暗号化された領域に書かれているため、通常は読み取ることができない。
製造番号は、恐らくIC内に記録されていないので、読み取ることはできない。
クレジットカード番号
、PiTaPa会員番号なども、暗号化された領域に書かれているため読み取ることはできない。
データ内容
データ内容は、いわゆる「サイバネ規格」で規定されている。
ただしその仕様は非公開であり、解析によって推測された以外の情報は出回っていない。
再検索