非接触ICカード
読み:ひせっしょくアイスィーカード
外語:Contactless IC Card
電波
によって情報をやり取りするタイプの
ICカード
。
目次
概要
特徴
利便性
種類
用途
仕様
実用化例
Type A(MIFARE)
Type B
FeliCa
概要
カード内に小型の
アンテナ
とICチップ(
フラッシュメモリー
や
CPU
など)が搭載されており、カードの読み書き装置からの電波を受けてカード内に電磁誘導方式で電力を発生させ、それによってICと読み書き装置が通信をする。
このため、電極を接触させる必要がなく、またICなどを用いるが電池なども不要である。
特徴
利便性
ICであるため従来の磁気カードと比べて格段に大容量で、また非接触なのでカードを取り出す手間も省ける。
電波の有効範囲は技術的には1m〜2m程度まで可能だが、誤作動や
混信
を避ける為、通信距離10cm程度のもの(近接型)が主流である。この程度の距離でも、定期入れなどに入れたまま使用するには充分である。
種類
大きく、電波の強さにともなう通信距離に応じて、次の4種類がある。
密着型 (2mmまで)
ISO/IEC 10536
近接型 (約20cmまで)
ISO/IEC 14443
(Type A/Type B)
FeliCa
近傍型 (約1mまで)
ISO/IEC 15693
遠隔型 (上より遠距離のもの)
通信距離は長ければ良いというものではなく、カードの誤認識などを避けるために需要に応じた距離で使われる。乗車券や電子マネーとして広く使われているのは、このうち近接型である。
用途
旧来の磁気式に代わる
ストアードフェアカード
や定期券に採用されており、日本国内ではソニーの
FeliCa
がJR東日本の
Suica
などとして使用されている。
定期券などに必要な情報のほかに、利用ポイントのような付加価値を付けることも容量的に可能であり、実際にSuicaでは「Suicaポイント」なるサービスも行なわれている。
一人一枚持てば様々な用途に利用できるとあって導入には大きな期待が寄せられているが、現時点では一枚一機能程度でしか使われていない。
仕様
ISO/IEC 14443
のType A/Type Bと、日本のFeliCaの三種類が使われている。
ビット符号化
変形ミラー符号化 (Type Aのカード→R/W)
NRZ
(Type B)
マンチェスター
(Type AのR/W→カード、FeliCa)
変調方式
ASK
100% (Type A)
BPSK
(Type Bのカード→R/W)
ASK 10% (Type BのR/W→カード、FeliCa)
キャリア周波数
13.56MHz (Type A、Type B、FeliCa)
サブキャリア周波数
847kHz(Fc/16) (Type A、Type B)
なし (FeliCa)
送信速度
106、212、424、848kbps (Type A、Type B)
212、424kbps (FeliCa)
通信形
非対称形 (Type A、Type B)
対称形 (FeliCa)
衝突検出/回避
ビットコリジョン、タイムスロット (Type A)
スロットマーカー (Type B)
タイムスロット (FeliCa)
実用化例
Type AとFeliCaは
NFCIP-1
、Type Bを加えて
NFCIP-2
として標準化されている。
Type A(MIFARE)
クレジットカード
(Type AまたはType B)
taspo
南鮮ソウルのバスカード(Uパス)
IC旅券
(ICパスポート) ※国によりType AとType Bがある
Type B
運転免許証
住民基本台帳カード
IC旅券
(ICパスポート) ※国によりType AとType Bがある
個人番号カード
身分証 (社員証、学生証など)
FeliCa
ICカード乗車券
電子マネー
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