画像コーデック

読み:がぞうコーデック
品詞:名詞

静止画像を圧縮・展開するためのコーデック

目次

まだパーソナルコンピューターの性能が低く、記録媒体の容量が少なく、通信回線が遅かった、それこそ8ビットマイクロプロセッサーが使われていたころから、様々な技術が開発され使われてきた。

このいずれも高性能化した現在では、それほど高性能なものは求められなくなり、汎用性の高さが重視されるようになり使われるコーデックも固定化する傾向にある。

大きく、可逆圧縮と非可逆圧縮とに分けられる。

現行技術

可逆圧縮

  • GIF ‐ 256色まで対応。簡易な動画にも対応。静止画用途は、特許問題からPNGに移行した
  • PNG ‐ 48ビット色、約280兆色対応。GIFの特許を回避するため、zlibを使い新規開発された

非可逆/可逆

  • JPEG XR (HD Photo) ‐ Microsoftが開発し、当初は「Windows Media Photo」の名で発表したもの

非可逆圧縮

  • JPEG ‐ フルカラー画像の標準。しかしこれもサブマリン特許の餌食に
  • JPEG 2000
  • WebP ‐ Googleが開発した

ファクシミリ用

G3 FAXなどで使われているもの。

  • MH符号
  • MR符号
  • MMR符号
  • JBIG ‐ JPEGのサブグループJBIGによる技術。ISO/IEC 11544、ITU-T T.82として標準化

過去の技術

当時は標準的なコンテナーフォーマットというものが無かった時代であり、このためコーデックと独自のコンテナーフォーマットを兼ねての総称として呼ばれた。

なお、これらはすべて可逆圧縮である。

  • HG
  • MAKI ‐ 640×400ドット16色専用
  • MAG ‐ 16色または256色に対応。日本の草の根BBSでは標準だった
  • Pi ‐ 16色または256色に対応。作者は「やなぎさわ」。
  • PIC ‐ X68000で使われた。作者は「やなぎさわ」。
  • PIC2 ‐ PICを改良したが、普及しなかった。作者は「やなぎさわ」。
  • Q4 ‐ PC-VANのQLD SIGやニフティサーブのQLDフォーラムで使われていた

評価

Mozillaによる報告Lossy Compressed Image Formats Studyでは、以下について、様々な画像で、画質と圧縮率で比較した。

この中で、もっとも良好だったのがHEVC-MSPだったと報告されている。

結果は、次のような評価となっている。

  • どの評価指針でもHEVC-MSPは安定して良い結果である
  • WebPは、常にJPEG XRよりも良い結果を出す
  • JPEGは、条件によりJPEG XRやWebPよりも良い結果になることがある
用語の所属
コーデック
関連する用語
圧縮アルゴリズム
コンテナーフォーマット

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