ラック

読み:ラック
外語:rack 英語
品詞:名詞

映像機器、音響機器、通信機器などを入れる、棚、筐体(キャビネット)のこと。

目次

電子楽器や電子機器、通信機器などの多くは、組み合わせて利用される。これをコンポーネントといい、楽器の場合は略して「コンポ」と呼ばれる。

このとき、乱雑に置かれていたのでは、操作にも困る上に、ケーブルの接続等でも困窮を極める。

そこで、棚(ラック)に収納する。ケーブルは一般に裏側に出され、スパゲッティが表から見えないようにするのが一般的。前側にはインジケーター表示部や、操作パネル等が設置されるのが一般的。

このため、こういった機器はラックへの収納(ラックマウント)を前提として設計されている。

日本国内では、ラックの大きさは二種類が存在し、混在している。

EIA

EIA規格のEIAラック(ANSI/EIA-310-D)の場合は、次の寸法となっている。

  • ユニットシャーシ
    • 幅: 19インチ(48.26cm)
    • 高さ: 1.75インチ(4.45cm)(1U)の倍数

関連規格に、次のものがある。

  • IEC規格: IEC 60297-1(国際電子委員会)
  • DIN規格: DIN 41 494(ドイツ工業規格)

1Uといった場合は、この規格の高さをいう。

JIS

JIS規格では、JIS C 6010-2「電子機器用ラック及びユニットシャシのモジュラオーダ」に規定がある。

  • ユニットシャーシ
    • 幅: 480mm
    • 高さ: 50mm(1J)の倍数

横幅はほぼ同じだが、縦幅が若干大きくなっており、EIAのものとは基本的に互換性がない。このため、これは1Uではなく、「1J」と呼ばれている。

使い分け

二種類が混在し、ラックメーカーも二種類をそれぞれで用意している。

NHKの規定した技術規格BTS(Broadcasters Technical Standard)では、このうちJIS C 6010-2の規格が採用されている。

このため、音楽スタジオではEIA規格のものを使用し、NHKなどの放送業務ではJIS規格のものがよく使用されている。

奥行き

奥行きは規定がない。このため、ラックも必要に応じて様々なものが用意されている。

機器も、奥行きについては様々なものが存在する。横幅が伸ばせない分、高さと奥行き方向に伸びた機器もある。

横幅

横幅は19インチ(48.26cm)(EIA)または480mm(JIS)と、比較的大きい。

そこで、この数分の一の大きさとしたものも多く作られている。

  • フルラックサイズ (19インチ(48.26cm))
  • ハーフラックサイズ (1/2幅、9.5インチ(24.13cm))
  • ワンサードラックサイズ (1/3幅、6.33インチ(16.08cm))
  • クォーターラックサイズ (1/4幅、4.75インチ(12.06cm))

通常のラックにハーフラックサイズを格納する場合は固定用の金具等が必要になるが、ラック自体も半分になった小型のラックも販売されている。

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互換性

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