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絶対温度0度(0K)での完全結晶の場合、取り得る状態はただ一つであり、すなわちその時物質のエントロピーは0であるという法則。エントロピーの絶対値を求めることができる根拠になっている。
絶対零度は決して作ることができない、という定理。
物体を冷却するには、その物体よりも低い温度を必要とする。つまり、物体を絶対零度にするためには、絶対零度よりも低い温度で冷やさなければならないことになるが、しかし絶対零度よりも低い温度は存在しないためそれは不可能である。
そこで液体ヘリウムなどを作るときは断熱膨張によって内部エネルギーを放出させることで冷却するが、無限に膨張させることができなければ絶対零度に近づけることはできても到達はできない。従って理論上は可能でも現実的には不可能である。
ネルンストは、絶対零度に近づけば、エントロピーSの変化ΔSはゼロに近づくとし、プランクはエントロピーS自体がゼロに近づくとした。
上の定理により、絶対零度に近づくと比熱や熱膨張率がゼロに近づき、絶対零度には到達できないことが帰結される。
ボルツマンの墓にも刻まれているボルツマンの公式(ボルツマンの原理)「S = k log W」(kはボルツマン定数)は、マクロな世界の熱力学でのエントロピーSと、そのマクロ状態に相当するミクロ状態での数Wを結びつける統計力学の関係式である。この式では、絶対零度でのミクロ状態の数Wは1となり、基底状態が縮退していないことを予想している。
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