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日本サンライズ(現:サンライズ)初の自社制作によるロボットアニメ。監督は富野喜幸(現:由悠季)。キャラクターデザインは安彦良和。メカデザインは平山良二。1977(昭和52)年10月8日〜1978(昭和53)年3月25日の全23話放映。
かつて宇宙の破壊者ガイゾックに故郷ビアル星を滅ぼされ地球に逃げ延びてきたビアル星人の子孫である神ファミリーは、祖先の予言でガイゾックが地球をも襲うことを知り、祖先の遺産である宇宙船 "キングビアル" と戦闘ロボット "ザンボット3" を引き揚げ、これに対抗した。しかし、その行ないは地球人達には理解されず、「おまえ達がいるからガイゾックが攻めてきたのだ」などと逆に迫害を受けてしまうのだった。
初のサンライズによるオリジナル作品ということで "ロボット物" を正攻法に追求した作品で、非常にリアリズムを感じさせる人間ドラマや設定、展開に、今でもファンに語り継がれる名作と化している。神ファミリーが迫害を受けてしまう点も含め、それまでのロボット物では無視されがちな戦争の悲惨さ、被災者側の立場、異分子への差別などが明確に描かれていた。これに関して富野監督は「ゼロからの立ち上げなので気負いはあったし、そのとっかりとして見過ごされていたものを全部見過ごさないように作ると決めたのを覚えている」と答えている。
特に話題にされるのはガイゾックが使った殺戮作戦 "人間爆弾" で、今もこれがトラウマになっていると語る人は多い。この人間爆弾により主人公勝平の彼女アキが勝平の部屋で爆死してしまうのも壮絶な話だったが、その前話で人間爆弾と化してしまった勝平の友人が「人のいないところへ行くよ…」と去った後に「一人で死ぬのは嫌だー!助けて、助けて!」と泣き叫びながら爆死してしまうのも恐怖を誘う。このとき同じく人間爆弾とされてしまった紳士が「誰か止めんか!爆弾になった人を人様の元にやるでない!」と止めに入るのもまた悲惨さを煽っていた。人間爆弾とされた人達はただ人波の中で爆発するだけではなく、感情を持ったキャラクターとして描写されていたのである。
しかし、その内容に比べ作画レベルはお世辞にも高くない。当時の多くの作品がそうであったが、実績の無い会社の初作品はどんなに内容的に画期的であってもそれに見合う予算が得られることはまず無かった。また、今ほど(内容を差し置いてまで)絵的な完成度ばかりを求める傾向も当時はあまり見られなかった。
テーマソング ・行け!ザンボット3 (OP) 掘光一路 ・宇宙の星よ永遠に (ED) 堀光一路 声の出演 ・神勝平 大山のぶ代 ・神江宇宙太 森功至 ・神北恵子 松尾佳子 ・アキ 川島千代子 ・香月真吾 古川登志夫
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