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自然現象や自然物を崇拝したり、それらを神とみたてる信仰。現在の宗教へと繋がる、原始的な崇拝形態とされている。
単に自然そのものを崇拝することもあるが、それだけではなく、それらを精霊や神として見立てて神話などとして語り、それら精霊や神を信仰することもあるなどの特徴が存在する。
こういった土着の信仰は世界中で普遍的に見られ、現在のように形式だてられた宗教が普及するより前は、一般的な信仰であったと考えられる。
自然を神と見立てたものを自然神と呼ぶ。
自然神の信仰では、古代の人々に襲いかかる自然の猛威は神の怒りと解釈され、その怒りを沈めることで人々は安寧なる生活を取り戻せるとする。
日食や月食といった「異常」な天体現象、あるいは地震、火山の噴火、渇水や大雨、暴風といった人間の生活に直接の影響が出る現象は神格化されやすい。
日神、月神、風神、雷神、地神などは農耕に直接影響する神々であり、天変地異などの災いを無くし、豊作を願う人々の切なる願いから産み出されたものと言える。こういった神々は、農地、あるいは自然作物など様々なものに宿り、もって農作物を豊かに実らせる力を持つことになる。
山神、火神などは、火山の噴火や山火事などを鎮め、山での生活から身を守るために神格化された神々である。
日本でも、山の幸で生活する人々が住む地においては、これらの神々は手厚く祀られている。
海神、水神は海難や水難などから身を守るために神格化されている。
海神は、漁師などにとっては重要な信仰対象であり、漁師町でのお祭りといえば、安全な漁を祈り、そして大漁に感謝するものであることが多い。
また水神は湧き水、井戸、川ををもたらし、守る神であり、雨乞いの儀式で祈る先であるほか、大水を防ぐ神でもあり、水源地、温泉地などでは、これらの神々が手厚く祀られている。
現在のように医学の発展していない古代、疫病を防ぐことは生きるために必要なことだった。
シャーマン(巫師・祈祷師)の能力にゆだねるシャーマニズム(巫術)もあるが、自然崇拝としてよく見られるのは、金精神により結界を張るなどして疫病の侵入を防ぐとする信仰である。
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