愛 (2)

読み:あい
品詞:名詞

他者を自己と同じようにいたわろうとする感情のこと。

基本的には自分自身への愛が原点にあり、究極には対象との間にいだく同一の欲求である。

ギリシャ哲学ではエロス(Eros)、アガペー(Agape)、フィリア(Philia)の三種類に分類され、それぞれ欲求の愛、隣人愛、友情を表わしている。中でもアガペーは与える愛であり、愛に答える愛であるとも言える。

仏教ではカーマ(kama)、ラーガ(raga)などと呼ばれ、愛とは渇きであり盲目的な衝動だとする。或いは慈悲であり、愛すること、愛されることが大事であるという。

儒教では仁と呼ばれ、人を愛することを表わす。孔子によれば、愛とは自分の身近なものから次第に大きなものへ、果ては国や天下にまで広がっていくべきだという。

心理学では、一般的に愛とは自分にとって価値のある対象を慕い、或いは引かれていく精神的過程であるとする。

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