中央本線
読み:ちゅうおう-ほんせん
東京都
と愛知県名古屋市を長野県塩尻市経由で結ぶ、
JR
の鉄道路線(
幹線
)。
旧国鉄の
本線制度
においては、
中央線
の一つであり、その本線となっている。現在では、
中央線
などの走る線路の名前と考えれば良い。
目次
路線概要
路線の情報
起点・終点
区間
所属
路線の特徴
特色
路線区間の確定まで
序
国鉄分割民営化での動き
路線の情報
駅の一覧
中央東線
東京都23区内
東京都・三多摩
神奈川県
山梨県
長野県
中央西線
長野県
岐阜県
愛知県
運転系統の情報
一覧表
中央線各駅停車/普通列車
接続する主な路線
主な橋
主なトンネル
主な峠
経由する自治体
列車の情報
主な特急
主な車両
通勤・近郊型車両
特急車両
路線概要
総延長:
424.6km(東京駅‐名古屋駅)
422.6km(神田駅‐代々木駅、新宿駅‐名古屋) (鉄道要覧)
軌間
: 1067mm軌道(JR在来線の
狭軌
)
駅数: 112駅(起点、終点、東京駅を含む)
JR東日本: 73駅 (東京駅、塩尻駅含む)
JR東海: 39駅 (塩尻駅を除く)
単線複線: 単線・複線・複々線以上が混在する
複線
(東京駅‐御茶ノ水駅)
複々線
(御茶ノ水駅‐三鷹駅)
複線 (三鷹駅‐茅野駅‐普門寺信号場)
単線
(普門寺信号場‐上諏訪駅‐岡谷駅‐辰野駅‐塩尻駅)
複線 (岡谷駅‐みどり湖駅‐塩尻駅)
複線 (塩尻駅‐贄川駅)
単線 (贄川駅‐奈良井駅)
複線 (奈良井駅‐宮ノ越駅)
単線 (宮ノ越駅‐原野駅)
複線 (原野駅‐倉本駅)
単線 (倉本駅‐十二兼駅)
複線 (十二兼駅‐名古屋駅)
電化区間: 全線
電化
、
架空電車線方式
・
直流電化
1500V
閉塞方式
:
自動閉塞方式
保安装置:
ATS-P
: 東京駅‐塩尻駅
ATS-S
N
: 岡谷駅‐辰野駅‐塩尻駅 (辰野支線)
ATS-S
T
: 塩尻駅‐名古屋駅
運転速度: 最高130km/h(312km/hBeat)
所要時間: 東京駅‐名古屋駅 ‐ 7時間程度(特急スーパーあずさ、特急しなの併用)、約9時間(全て普通列車)
路線の情報
起点・終点
起点:
東京駅
(詳細は後述)
終点: 名古屋駅
区間
国鉄時代は東京駅‐塩尻駅‐名古屋駅であったが、民営化を前に区間が変更され、次のようになった(詳細後述)。
神田駅‐代々木駅、新宿駅‐みどり湖駅‐塩尻駅‐名古屋駅
岡谷駅‐辰野駅‐塩尻駅 (辰野支線)
かつての東京駅‐神田駅は
東北本線
に、代々木駅‐新宿駅は
山手線
に変更されている。
金山駅‐名古屋駅は
東海道本線
との二重戸籍区間となっている。
塩尻駅‐松本駅も、JR東日本は便宜上の扱いとして中央本線と呼ぶこともあるが、この区間は実際は篠ノ井線である。
所属
塩尻駅を境に、東側を「
中央東線
」、西側を「
中央西線
」と呼ぶ。中央東線は
JR東日本
、中央西線は
JR東海
に属する。
所属
JR東日本
((東京駅‐神田駅)、神田駅‐代々木駅、(代々木駅‐新宿駅)、新宿駅‐塩尻駅)
JR東海
(塩尻駅‐名古屋駅)
路線の特徴
特色
同じ東京駅発の
東海道本線
が
太平洋
沿岸を走るのに対し、中央本線は内陸を走る。日本の中央を走ることから「中央本線」と名付けられた。
線路は概ね、
甲州街道
や
中山道
沿いに走っている。
都心部は
中央線快速
のため複々線以上となっているが、それ以外は複線、また単線区間も多い。
長野県の諏訪湖沿いは単線になっているが、これは地元が「諏訪を通過されると街が廃れる」として複線化を妨害をしたためである。
路線区間の確定まで
序
現在では、「
本線制度
」は有名無実化しており、最近のJRの資料にはどこにも使われていない。いまJRが用いる「中央本線」という名は、慣用からの名に過ぎず、本線制度に基づく路線名ではない。
さて、この現在の慣用名としての中央本線は、
東京駅
‐塩尻駅‐名古屋駅を通して言うが、現存する中央本線で、かつ本線制度と一致する区間は、神田駅‐代々木駅と新宿駅‐塩尻駅‐金山駅‐名古屋駅となる。
国鉄分割民営化での動き
もともと中央本線は、東京駅‐塩尻駅‐名古屋駅であった。区間中に何ヶ所か二重戸籍区間が存在した。
国鉄分割民営化
の際に、区間ごとの旅客輸送人員に基づいて路線の廃止を決定することになった。その際、ある区間が複数の路線に属する二重戸籍区間があると、同一の旅客や貨物を重複して数えてしまうことになる。
例えば、
ローカル線
の末端を旅客の多い幹線に重複させることにより、みかけの輸送量を増やし、廃止を逃れるようなことになれば問題である。よって、二重戸籍を解消することになった。
この時、東京駅‐神田駅は東北本線に、代々木駅‐新宿駅は山手線に帰属することになったため、中央本線の区間は不連続になった。
金山駅‐名古屋駅も二重戸籍区間だったが、当時、金山駅は東海道本線のみの駅で、中央線にはホームが無かった。このため金山駅‐名古屋駅の乗客は明らかに東海道本線の旅客であり、中央本線として数えられる恐れがないことから、終点は名古屋駅のまま変更されなかった。
JR化後に中央線金山駅が供用を開始したが、もはや二重戸籍を解消する必要がないため、終点は名古屋駅のままになっている。
路線の情報
駅の一覧
中央東線
東京都23区内
(
東京駅
)
神田駅
御茶ノ水駅
水道橋駅
飯田橋駅
市ヶ谷駅
四ッ谷駅
信濃町駅
千駄ヶ谷駅
代々木駅
新宿駅
大久保駅
東中野駅
中野駅
高円寺駅
阿佐ヶ谷駅
荻窪駅
西荻窪駅
東京都・三多摩
吉祥寺駅
三鷹駅
武蔵境駅
東小金井駅
武蔵小金井駅
国分寺駅
西国分寺駅
国立駅
立川駅
日野駅
豊田駅
八王子駅
西八王子駅
高尾駅
神奈川県
相模湖駅
藤野駅
山梨県
上野原駅
四方津駅
梁川駅
鳥沢駅
猿橋駅
大月駅
初狩駅
笹子駅
甲斐大和駅
勝沼ぶどう郷駅
塩山駅
東山梨駅
山梨市駅
春日居町駅
石和温泉駅
酒折駅
甲府駅
竜王駅
塩崎駅
韮崎駅
新府駅
穴山駅
日野春駅
長坂駅
小淵沢駅
長野県
信濃境駅
富士見駅
すずらんの里駅
青柳駅
茅野駅
上諏訪駅
下諏訪駅
岡谷駅
(本線)
みどり湖駅
(辰野支線)
川岸駅
辰野駅
信濃川島駅
小野駅
塩尻駅
中央西線
長野県
塩尻駅
洗馬駅
日出塩駅
贄川駅
木曽平沢駅
奈良井駅
藪原駅
宮ノ越駅
原野駅
木曽福島駅
上松駅
倉本駅
須原駅
大桑駅
野尻駅
十二兼駅
南木曽駅
田立駅
岐阜県
坂下駅
落合川駅
中津川駅
美乃坂本駅
恵那駅
武並駅
釜戸駅
瑞浪駅
土岐市駅
多治見駅
古虎渓駅
愛知県
定光寺駅
高蔵寺駅
神領駅
春日井駅
勝川駅
新守山駅
大曽根駅
千種駅
鶴舞駅
金山駅
名古屋駅
運転系統の情報
一覧表
他線への乗り入れが日常的にあるが、以下に記載する区間は中央本線該当分のみ。[]で囲んで表わした色は路線図に表示されている色で、車体の色ではない。
中央線・総武線各駅停車
[黄]
御茶ノ水駅‐代々木駅 (御茶ノ水以東は総武線各停と直通)
新宿駅‐三鷹駅 (早朝、深夜は三鷹以西にも直通)
中央線快速
[橙] (東京駅‐高尾駅、一部青梅駅、武蔵五日市駅、大月駅、河口湖駅まで直通)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐高尾駅
中央線通勤特快[赤] (大月駅/青海駅→立川駅→東京駅、青梅駅発うちの青梅駅‐立川駅間は青梅線)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐立川駅‐大月駅
中央線中央特快[青] (東京駅‐高尾駅、一部大月駅、河口湖駅まで直通)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐高尾駅
中央線青梅特快[緑] (東京駅‐立川駅、立川駅から青梅線に直通)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐立川駅
中央線通勤特快[紫] (大月駅→高尾駅→立川駅→東京駅、青海駅→立川駅→東京駅、青梅駅発うちの青梅駅‐立川駅間は青梅線)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐立川駅‐大月駅
中央ライナー (東京駅‐新宿駅‐立川駅‐八王子駅‐高尾駅)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐高尾駅
青梅ライナー (東京駅‐新宿駅‐立川駅‐拝島駅‐河辺駅‐青梅駅、但し立川駅‐青梅駅間は青梅線)
神田駅‐御茶ノ水駅‐代々木駅
新宿駅‐立川駅
中央線
(普通列車)[紺]
立川駅‐甲府駅
甲府駅‐岡谷駅‐塩尻駅
岡谷駅‐塩尻駅
塩尻駅‐中津川駅
中津川駅‐名古屋駅
東京メトロ東西線
中野駅‐三鷹駅
中央線各駅停車/普通列車
いわゆる鈍行であり、最も馴染み深いと考えられるものである。
起点から終点まで、中央本線を一本で結ぶ列車はない。特に、塩尻駅を境として
中央東線
と
中央西線
を直通する定期旅客列車は一本も存在していないため、実質として、東西では別の路線だと言える。
列車は区間に分けられて運行されており、途中で乗り換えが必要である。
中央線・総武線各駅停車
(御茶ノ水駅‐三鷹駅、
複々線
) 一部、高尾まで、または青梅線、更に五日市線・八高線への乗り入れなどをしている。
中央線
(立川駅‐甲府駅)
中央線 (甲府駅‐岡谷駅‐塩尻駅)
中央線 (岡谷駅‐塩尻駅)
中央線 (塩尻駅‐中津川駅)
中央線 (中津川駅‐名古屋駅)
「普通」は、立川駅以西で設定されている中距離電車である。いわゆる各駅停車であるが、「中央線・総武線各駅停車」の各駅停車との区別のため普通と称されているようである。
接続する主な路線
ここでは、かつての本線制度を前提とした接続状況を記している。
現行の運転系統で駅ごとの接続状況は、
中央線
の項を参照のこと。
JR東海道線
JR東海道本線
JR東海道線
(金山駅、名古屋駅)
JR東海道新幹線
(名古屋駅)
JR山手線
(代々木駅、新宿駅)
JR山手線
(代々木駅、新宿駅)
JR山手貨物線
JR埼京線
(新宿駅)
湘南新宿ライン
(新宿駅)
JR南武線
(立川駅)
JR武蔵野線 (西国分寺駅)
JR横浜線
(八王子駅)
JR身延線 (甲府駅)
JR飯田線 (辰野駅)
JR中央線
青梅線 (立川駅)
JR八高線
(八王子駅)
JR小海線 (小淵沢駅)
JR篠ノ井線 (塩尻駅)
JR太多線 (多治見駅)
JR総武線
JR総武本線
JR総武緩行線
(御茶ノ水駅)
JR東北線
JR東北本線
JR京浜東北線
(神田駅)
JR山手線
(東京駅→上野駅方向) (神田駅)
JR関西線
関西本線
JR関西線 (名古屋駅)
小田急電鉄
小田急小田原線
(新宿駅)
京王電鉄
京王線
・本線 (新宿駅)
京王新線
(新宿駅)
京王井の頭線
(吉祥寺駅)
京王高尾線
(高尾駅)
西武鉄道
西武多摩川線
(武蔵境駅)
西武国分寺線
(国分寺駅)
西武多摩湖線
(国分寺駅)
富士急行
大月線 (大月駅)
明知鉄道
明知線 (恵那駅)
愛知環状鉄道
(高蔵寺駅)
東海交通事業
城北線 (勝川駅)
名古屋鉄道
名鉄瀬戸線 (大曽根駅)
名鉄名古屋・犬山線 (金山駅)
東京地下鉄
東京メトロ丸ノ内線
(御茶ノ水駅、四ッ谷駅、新宿駅、荻窪駅)
東京メトロ銀座線
(神田駅)
東京メトロ東西線
(飯田橋駅、中野駅‐三鷹駅)
東京メトロ南北線
(飯田橋駅、市ヶ谷駅、四ッ谷駅)
東京メトロ有楽町線
(飯田橋駅、市ヶ谷駅)
東京都交通局
都営三田線
(水道橋駅)
都営大江戸線
(飯田橋駅、代々木駅、新宿駅、東中野駅)
都営新宿線
(市ヶ谷駅)
名古屋市交通局
東山線 (名古屋駅)
名城線 (大曽根駅、金山駅)
桜通線 (名古屋駅)
主な橋
万富橋 (神田川)
主なトンネル
湯の花トンネル (東京都八王子市裏高尾町)
小仏トンネル (小仏峠、東京都八王子市裏高尾町‐神奈川県相模原市緑区千木良)
猿橋トンネル (山梨県大月市猿橋町藤崎‐大月市猿橋町猿橋)
笹子トンネル (笹子峠、山梨県大月市笹子町黒野田‐甲州市大和町初鹿野)
大日影トンネル (山梨県甲州市大和町初鹿野‐甲州市勝沼町菱山)
新大日影トンネル (山梨県甲州市大和町初鹿野‐甲州市勝沼町菱山)
新岩戸トンネル (山梨県甲州市塩山牛奥)
鳥居トンネル (鳥居峠、長野県塩尻市大字奈良井‐木曽郡木祖村大字薮原)
鷲鳥トンネル (長野県木曽郡木祖村大字薮原‐木曽郡木祖村大字菅)
山吹トンネル (山吹山、長野県木曽郡木祖村大字菅‐木曽郡木曽町日義)
矢崎トンネル (長野県木曽郡木曽町新開‐木曽郡木曽町福島)
第一羅天トンネル (長野県木曽郡南木曽町読書)
第二羅天トンネル (長野県木曽郡南木曽町読書)
島田トンネル (長野県木曽郡南木曽町読書‐木曽郡南木曽町田立)
第一高峰山トンネル (岐阜県中津川市山口‐中津川市瀬戸)
新瀬戸山トンネル (岐阜県中津川市瀬戸)
新槇ヶ根トンネル (一里塚、岐阜県恵那市長島町中野‐恵那市武並町竹折)
久尻トンネル (岐阜県土岐市泉町久尻‐多治見市東栄町5丁目)
池田町トンネル (岐阜県多治見市月見町2丁目‐多治見市月見町3丁目)
諏訪トンネル (岐阜県多治見市三の倉町大美山‐多治見市諏訪町神田)
愛岐トンネル (岐阜県多治見市諏訪町川西‐愛知県春日井市玉野町)
主な峠
小仏峠 (東京都八王子市裏高尾町‐神奈川県相模原市緑区千木良、小仏トンネル)
笹子峠 (山梨県大月市笹子町黒野田‐甲州市大和町初鹿野、笹子トンネル)
鳥居峠 (長野県塩尻市大字奈良井‐木曽郡木祖村大字薮原、鳥居トンネル)
経由する自治体
東京都
千代田区
‐
新宿区
‐
渋谷区
‐
中野区
‐
杉並区
‐
武蔵野市
‐
三鷹市
‐
小金井市
‐
国分寺市
‐
府中市
‐
国立市
‐ 立川市 ‐ 日野市 ‐
八王子市
神奈川県
相模原市
山梨県
上野原市 ‐ 大月市 ‐ 甲州市 ‐ 山梨市 ‐ 笛吹市 ‐ 甲府市 ‐ 甲斐市 ‐ 韮崎市 ‐ 北杜市
長野県
諏訪郡富士見町 ‐ 茅野市 ‐ 諏訪市 ‐ 諏訪郡下諏訪町 ‐ 岡谷市 ‐ 上伊那郡辰野町(辰野支線のみ) ‐ 塩尻市 ‐ 木曽郡木祖村 ‐ 木曽町 ‐ 上松町 ‐ 大桑村 ‐ 南木曽町
岐阜県
中津川市 ‐ 恵那市 ‐ 瑞浪市 ‐ 土岐市 ‐ 多治見市
愛知県
春日井市 ‐ 名古屋市
列車の情報
区間は、中央本線該当分のみ。
主な特急
あずさ
(御茶ノ水駅‐代々木駅、新宿駅‐塩尻駅)
スーパーあずさ
(新宿駅‐塩尻駅)
かいじ
(東京駅‐新宿駅‐塩尻駅)
しなの
(塩尻駅‐名古屋駅)
主な車両
通勤・近郊型車両
115系
201系
209系
211系
E231系
E233系
313系
特急車両
E257系 (かいじ)
E351系 (スーパーあずさ)
383系 (しなの)
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