WILLCOM
読み:ウィルコム
外語:WILLCOM: Wireless IP Local Loop

 PHS電話会社の一つで、かつてのDDIポケットおよびアステル沖縄
目次

会社概要

特徴

主要株主
 2007(平成19)年現在

沿革

誕生経緯
 DDIポケットは米投資会社のカーライル・グループと京セラによる買収を受け、2004(平成16)年10月1日にカーライルを筆頭株主とする新会社(社名はDDIポケットで継続)に移行した。
 そして翌年2005(平成17)年2月2日に社名がWILLCOMに改められた。

社名
 そもそもPHSの開発目的というのは、「携帯電話の代わり」ではなく、「動ける固定電話」(WLL=Wireless Local Loop)であるので、WILLCOM(Wireless IP Local Loop)という社名は、その特性にあった事業展開をするという宣言にもみえる。
 しかも間にIPの文字が入るので、従来以上に機動性の高いシステム構成を宣言しているともとれる。

会社更生法
 携帯電話などに顧客を奪われ続けた結果、2010(平成22)年2月18日に債務不履行、同日、東京地裁に会社更生法の適用を申請(負債総額2,060億円)し、事実上倒産した。
 その後は、管財人としてソフトバンクの手に落ち、元々入りにくさでは定評があったウィルコムストアは、ますます入りにくくなった。

製品・サービス関係

端末
 2013(平成25)年秋冬モデル現在、WILLCOMの市販端末(販売終了品含む、法人専用モデル等除く)は、次の通りである(順不同、発売予定機種含む)。
 WILLCOMになる以前のAIR-EDGEの同等ブランドはAirH"である。
 これ以前(DDIポケット自体)の端末は「H"」を参照。
 また、WILLCOM SIM STYLEは市販品以外に、特注製品が存在する。こちらも当該項目を参照されたい。
 なお、「WILLCOM CORE 3G」に限ってはPHS端末ではない。また「おしらせ窓センサー (WX04A)」に至っては電話機ですらない。

電子メール
 PHSは、古くからデータ通信にも力を入れていた。電子メール送受信のサービスも古くから存在した。
 旧DDIポケットの仕様を引き継いでいるため、古いアドレスは今も使われている。
  1. 先着順任意文字列@pdx.ne.jp (当初)
  2. 先着順任意文字列@di.pdx.ne.jp
  3. 先着順任意文字列@dj.pdx.ne.jp
  4. 先着順任意文字列@dk.pdx.ne.jp
  5. 先着順任意文字列@wm.pdx.ne.jp
  6. 先着順任意文字列@willcom.com
 willcom.comドメインのメールアドレスは2009(平成21)年1月15日から導入された。以降は新規取得、アドレス変更をするとwillcom.comとなり、古い[*.]pdx.ne.jpには戻せなくなった。

ネットワーク

配線系
 DDIポケットからWILLCOMに変わった際、WILLCOMは256Kbps(32Kbps×8チャンネル)から512Kbps(64Kbps×8チャンネル)、将来的には1Mbpsまで高速化の計画を打ちたて、新たに5年がかりで700億円を投じ新ネットワークWILLを構築することを発表した。
 また現在は、従来のPHS網とは別に、XGPWILLCOM COREを開発中で、こちらは端末速度が上下各最大100Mbps以上となる。

基幹系
 従来のDDIポケットのバックボーンは、音声ではNTT網(回線交換網AO/DI)、データはDDIポケットのIP網を利用していた。WILLではこの音声部分もIP化することでコストの削減、延いてはデータのみならず音声も、料金の低額化や定額化を実現する。
 これに伴い常にNTTの地域網を経由していたシステムは、一部はNTT網経由を残しながら、その大半のトラフィックをNTT交換局内に導入されるITX装置経由でWILLのIP網に流すように変更し、NTTからのアクセスチャージも掛からないようにする計画である。

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