W-OAM typeG
読み:ダブリュー-オウエイエム-タイプジー
外語:W-OAM typeG: WILLCOM Optimized Adaptive Modulation typeG(grow)
WILLCOM
の
PHS
で提供される通信機能
W-OAM
の後継。電波状態に応じて適切かつ高速な
変調方式
を自動的に選択する、PHSの高速化技術の一つ。
2007(平成19)年4月5日よりサービスが開始された。
目次
技術
変調方式
特徴
速度
速度の条件
契約条件等
対応機種
技術
変調方式
変調方式
は6種類用意されている。W-OAMのPSK 3種類に、QAMが3種類追加された。
BPSK
(電波状態が悪くても、安定している。16kbps)
QPSK
(従来の変調方式。32kbps)
8PSK
(範囲は狭いが、高速通信が可能。51kbps)
QAM
(範囲は非常に狭いが、高速通信が可能)
16QAM
(約62.5kbps)
32QAM
(約80kbps)
64QAM
(約100kbps)
データ通信ではこれらが随時使われる。音声通話ではQPSKとBPSKが随時選択利用される。
typeGの「G」は「grow」(成長する)の頭文字で、変調方式を増やすことで通信速度が向上してゆくW-OAMを表現したもの、とされている。
特徴
基地局から近く電波状態が良ければ、通信速度は向上する。
基地局からの距離があり電波状態が並であれば、通信速度は従来通り。
基地局からの遠く電波状態が悪くても、W-OAMで導入されたBPSK方式で通信ができる。つまりW-OAMと同様、基地局が増えなくても電波到達距離は伸びるため、実質的な通話・通信可能距離が伸びる。
速度
64QAM方式なら約3.125倍に速度が向上する。これに伴い、従来は1チャンネル(1xパケット方式)あたり最大32kbpsであったが、W-OAM対応機では最大で100kbpsになる。
さらに、複数チャンネルが併用できれば、理論上はその分だけ高速化される計算になる。具体的には次のとおり。
1xパケット: 通常32kbps→W-OAM typeG時100kbps
2xパケット: 通常64kbps→W-OAM typeG時200kbps
4xパケット: 通常128kbps→W-OAM typeG時400kbps
8xパケット: 通常256kbps→W-OAM typeG時800kbps
但しバックボーンの都合により、800kbpsが実現されるのは暫く後である(後述)。
速度の条件
WILLCOMの元、
DDIポケット
は元々、バックボーンにNTTの
ISDN
(
AO/DI
)を利用しており、WILLCOMもこれを継続利用している。このため、速度は最大で512kbpsに限られる。
WILLCOMは現在、このバックボーンの光IP網化を進めており、800kbpsが実現されるのは、バックボーンの置換が完了してからである。
8PSK (W-OAMでの最速408kbps)
64QAM (2007(平成19)年春時点、ISDNバックボーンでの最速512kbps)
64QAM (2007(平成19)年以降、IP網+W-OAM typeGでの最速800kbps)
契約条件等
W-OAM typeG使用時でも、料金体系は従来通りで変更はない。全ての契約プランをそのまま利用出来る。
但し、W-OAM typeGの機能が利用できるのはW-OAM typeG対応エリア内(順次拡大中)だけであり、それ以外では従来通りの通信方式が利用される。
なお、W-OAM typeGが扱うのは8x/4x/2x/1xの各パケット方式である。フレックスチェンジや
PIAFS
等への対応はW-OAM typeGの仕様とは無関係であり、これらは使用するPHSデータ通信カード等の仕様による。
対応機種
W-OAM typeG対応機種は次のとおり。
AIR-EDGE [PRO]
AX530IN (2007(平成19)年4月5日発売)
AX530S (W-OAM typeG対応端末)
W-SIM
RX430AL
(
黒耳
) (アルテル製)
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