読み:どう
外語:Cu: Cuprum

 赤橙色をした金属元素
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、52から82までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は二つある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
52Cu 陽子放出51Ni
53Cu 陽子放出52Ni
54Cu 陽子放出53Ni
55Cu 陽子放出54Ni
β+崩壊55Ni
56Cu β+崩壊56Ni
57Cu β+崩壊57Ni
58Cu β+崩壊58Ni
59Cu β+崩壊59Ni
60Cu β+崩壊60Ni
61Cu3.333時β+崩壊61Ni
EC崩壊61Ni
62Cu β+崩壊62Ni
63Cu69.17%安定核種(中性子数34)
64Cu12.7時EC崩壊64Ni
β+崩壊64Ni
β崩壊64Zn
65Cu30.83%安定核種(中性子数36)
66Cu β崩壊66Zn
67Cu2.58日β崩壊67Zn
68Cu β崩壊68Zn
69Cu β崩壊69Zn
70Cu β崩壊70Zn
71Cu β崩壊71Zn
72Cu β崩壊72Zn
73Cu β崩壊73Zn
74Cu β崩壊74Zn
75Cu β崩壊75Zn
76Cu β崩壊76Zn
77Cu β崩壊77Zn
78Cu β崩壊78Zn
79Cu β崩壊79Zn
80Cu β崩壊80Zn
81Cu β崩壊81Zn
82Cu β崩壊82Zn
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質
 天然銅のほか、黄銅鉱、輝銅鉱、赤銅鉱、くじゃく石などとして産出する。
 普段使われる精銅は銅鉱を精錬した粗銅を電気分解して作られる。乾燥空気中では安定だが、高湿空気中では緑青(ろくしょう)を生じる。これは有毒。
 十円玉は銅で作られている。また、銅は電気の良導体(に次いで2番目)である。
 硝酸熱濃硫酸などの酸に可溶。酢酸などの有機酸にも容易に溶ける。塩酸には溶けない。銅イオンはアンモニアと錯塩を作るが、金属銅はアンモニアと直接反応しない。なお、銅の可溶性塩は有毒である。
 銅は純度がある一定以上になると、塑性が普通の(それほど高純度ではない)銅とは全く異なるものになる。このため、金属の塑性や構造を研究する上で重要なサンプルとなっている。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 大昔よりその存在が知られており、発見者は明らかでない。
 ラテン語の化学名cuprumは、古くギリシャではキプロスで採掘されたためギリシャ語で「キプロス」を意味するΚυ'προσ(Ky'pros)と呼ばれたことにちなみ、英名のcopperはラテン語から転じている。

主な化合物

主な合金

前後の元素
 
 28 ニッケル ‐ 29 ‐ 30 亜鉛

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