マグネシウム
読み:マグネシウム
外語:Mg: Magnesium

 2族に属する典型金属元素
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、19から40までが確認されている。安定同位体は三つある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
19Mg   
20Mg β+崩壊20Na
21Mg β+崩壊21Na
22Mg β+崩壊22Na
23Mg β+崩壊23Na
24Mg78.99%安定核種(中性子数12)
25Mg10.00%安定核種(中性子数13)
26Mg11.01%安定核種(中性子数14)
27Mg9.458分β崩壊27Al
28Mg20.91時β崩壊28Al
29Mg β崩壊29Al
30Mg β崩壊30Al
31Mg β崩壊31Al
32Mg β崩壊32Al
33Mg β崩壊33Al
34Mg β崩壊34Al
35Mg β崩壊35Al
36Mg β崩壊36Al
37Mg β崩壊37Al
38Mg β崩壊38Al
39Mg β崩壊39Al
40Mg β崩壊40Al
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質
 空気中に置くと表面が酸化する。またに触れると反応し、激しい閃光を放ちながら発火する。
 しかし軽量であり、最も軽い実用金属とされているため、航空機などに使われている他、近年ではパーソナルコンピューター筐体にも使われるようになった。
 カルシウムと共に、や歯を作る重要なミネラルである。
 マグネシウムは2族だが、化学的性質が異なるのでアルカリ土類金属には分類しないのが普通である。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 化合物としては昔から存在が知られていた。
 1808(文化5)年にハンフリー・デービーが、マグネシアで採れたマグネシウムを含む不純な金属を、マンガンと区別するためにMagniumと呼んだ。これにより、現在の化学史では、デービーが発見者とされている。
 また、1830(天保元)年頃にフランスの科学者ビュッシーが単離に成功した。
 名前の由来は、原鉱石の酸化マグネシウムであるMagnesia(Μαγνησια = マグネシア)から命名された。マグネシアという名前は、ギリシャの東部のセサリー(日本ではテッサリアとも呼ばれている) "Thessaly" にある鉱山マグネシアに由来する。

主な用途
 合金の生成など広く用いられる。マグネシウム合金は熱伝導が良いため、パソコン筐体などに使われる。
 また、有機金属試薬であるGrignard試薬(グリニャール試薬)にも使われている。炭素中心で求核反応を起こすのに使われる。

主な化合物
 様々な酸と塩を作る。

主な合金

前後の元素
 
 11 ナトリウム ‐ 12 マグネシウム ‐ 13 アルミニウム

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