半減期 (放射能)
読み:はんげんき
外語:half-life

 放射性物質の持つ放射能の強さが、元の強さの半分に減るまでの時間
目次

概要
 半減期というのは、元の強さから半分になるまでの時間だが、その倍をすれば0になると言うわけではない。半減期の倍が全減期などということは無いのである。
 理論上は、半減期経つとで半分になり、更に半減期経つと1/4になり、更に半減期経つと1/8になり…と半々で減っていくことになる。ただし放射線量は指数関数的に減衰するため、半減期過ぎてからは、弱まるのは早い。
 半減期T、経過時間t、元の放射能N0、現在の放射能Nとすると、次の式で表わされる。
 N/N0 = (1/2)t/T
 ただし、半減期経てば必ず半分になるという意味ではない。崩壊は確率的な過程であり、必ず崩壊するとは限らないからである。「その同位体ができてから、半減期経過後に残っている確率が50%」のように解釈するものである。

特徴

長さ
 半減期の長さは、核種ごとに様々である。同じ元素でも、質量数により異なる。
 短いものでは100万分の1秒程度から、長いものでルビジウム87の488億年などというものもある。
 更に長いものでは、キセノン136の9300京年やテルル128の7.7〓年などというものもあり、崩壊はするものの殆ど安定同位体と変わらないため、その放射性は無視できる。

長さと危険性
 半減期は、放射線量とは無関係である。これは単に、崩壊確率を時間で表わしただけのものである。
 半減期が長ければ長いほど、その同位体が長期間存在できることになる。従って、もし毒性の強い物質であれば長きに渡り環境を汚染することになり、危険度が高いといえる。
 ただこれも、物質自体の毒性がさほどでもない場合は、半減期が長ければ長いほど安全であるとも言える。半減期が長いということは、単位時間あたりに崩壊する数が少ないということになるからである。

再検索