読み:ぞく

 周期表の縦の列のこと。
目次

概要
 最外殻電子配置が等しい元素を、同じ族として扱う。
 同族元素は互いに性質が似通っており、特に典型元素でそれは顕著である。
 例えばリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)は全て1族に属しており、最外殻にs1の電子配置を持っている。これらの元素は互いによく似た性質をしていることから、同族として扱い、アルカリ金属として分類されている(第1周期の水素は例外として扱う)。

特徴

呼称
 現在使われている長周期表は、18列で構成されている。
 かつては、ローマ数字とアルファベットのA・Bを組み合わせて表現していたが、欧州のIUPAC式と、アメリカの旧CAS式とでは呼び方が異なっており混乱があった。
 欧州式は日本でも使われていた方式で、周期表の左をA、右をBとしたもの。アメリカ式は、主族元素(典型元素)をA、遷移元素をBとしたもので、このため呼称が複雑である。
 現在は新しいIUPAC式が一般的で、単に1から18の数字で呼ばれ、旧来のものと重複しないようになっている。

一覧
族名旧名称俗称等
旧IUPAC旧CAS
1族IA族IA族アルカリ金属(第2周期以上)
2族IIA族IIA族アルカリ土類金属(第4周期以上)
3族IIIA族IIIB族希土類(アクチノイドは除外)
4族IVA族IVAB族チタン族
5族VA族VB族 
6族VIA族VIB族クロム族
7族VIIA族VIIB族マンガン族
8族VIII族VIIIB族 
9族VIII族VIIIB族 
10族VIII族VIIIB族 
11族IB族IB族銅族
12族IIB族IIB族亜鉛族
13族IIIB族IIIA族アルミニウム族(第3周期以上)
14族IVB族IVA族炭素族
15族VB族VA族窒素族
16族VIB族VIA族カルコゲン、酸素族
17族VIIB族VIIA族ハロゲン
18族0族VIIIA族希ガス

再検索