アルゴン
読み:アルゴン
外語:Ar: Argon

 18族の希ガス族に属する無色の気体の非金属元素。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、30から53までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は三つある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
30Ar 陽子放射29Cl
31Ar β+崩壊31Cl
32Ar β+崩壊32Cl
33Ar β+崩壊33Cl
34Ar β+崩壊34Cl
35Ar β+崩壊35Cl
36Ar0.337%安定核種(中性子数18)
37Ar34.95日EC崩壊37Cl
38Ar0.063%安定核種(中性子数20)
39Ar269年β崩壊39K
40Ar99.600%安定核種(中性子数22)
41Ar1.822時β崩壊41K
42Ar32.9年β崩壊42K
43Ar5.37分β崩壊43K
44Ar11.87分β崩壊44K
45Ar β崩壊45K
46Ar β崩壊46K
47Ar β崩壊47K
48Ar β崩壊48K
49Ar β崩壊49K
50Ar β崩壊50K
51Ar β崩壊51K
52Ar β崩壊52K
53Ar β崩壊53K
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質

状態
 無色無臭の気体で、不活性であり原則として他の元素と化合しない。電球真空管などの充填用ガスとして使われる。
 地球大気中に微量(0.93%)含まれている。

化合物
 アルゴンは希ガスで、オクテット則を満たしている。このため、長く化合物は形成しないと考えられてきた。
 近年では水和物、また放電管内でAr+やAr2+、ArH+などの科学種が生成されることが明らかとなっている。
 そして、7.5K(-266℃)という極低温下では、不安定ながら弗化水素付加物の、弗化水素化アルゴン(HArF)が生成されることが判明した。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1894(明治27)年にイギリスの科学者Lord Rayleigh(ロード・レイリー)とSir William Ramsay(ウィリアム・ラムゼー卿)が発見した。
 化学名Argonは、他の気体と化合せず不活性であることから、ギリシャ語で「怠け者」を意味するαργο'σ(argo's)から付けられた。

前後の元素
 
 17 塩素 ‐ 18 アルゴン ‐ 19 カリウム

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