首都高速道路
読み:しゅとこうそくどうろ
外語:MEX: metropolitan expressway
東京都
を中心に、周辺各県まで伸びる
自動車専用道路
の総称。
首都高速道路株式会社
(かつての
首都高速道路公団
)が管理している。
目次
概要
状況
上級者専用道路
本当に「高速道路」なのか?
沿革
特徴
道路名について
法定路線名
都県道+市道
都内
一覧
法定路線名と通称の対応
その他の区間
神奈川
埼玉
補足
料金
連絡する道路
概要
状況
高い料金、慢性渋滞、不正確な案内板、狭い車線、
高速道路
とは思えないような急カーブ、荒れた舗装、殺人的な合流、無駄な定期工事などなど、話題には事欠かない。
しかし東京の一般道の不充実ぶりにも関わらず東京で車社会が成り立っているのは、首都高速道路があるからである。
上級者専用道路
ランプ名(出入口名)が分かりにくいと言う意見もあるが、これは仕様である。このような事を言っていては、流れているときの首都高にはとても乗れないだろう。
また首都高では、分岐は左からとは限らない。右にも左にも、時に直進が分岐のこともある。当然、ある程度覚えていなければ安全に道路を利用できない。
普通に運転できる技量があれば、2〜3回走ればある程度慣れられるので、殊更に恐がる要素は無い。しかしその自信のない運転者、特に初心運転者は、危険なので渋滞防止と事故防止のためにも首都高には近付くべきではないかもしれない。首都高利用のハードルは非常に高いのである。
本当に「高速道路」なのか?
高速道路という名だが、本当の意味での高速道路「
高速自動車国道
」ではない。
分類上は、
地域高規格道路
であり、指定都市高速道路法で定められる
指定都市高速道路
である。つまり「広義の高速道路」である。そして
自動車専用道路
である。
従って、高速自動車国道(正規の高速道路)とは違い、
最低速度
の定めなどはなく、また法定最高速度は原則60km/h(144km/hBeat)である(一部区間は最高80km/h(192km/hBeat))。
沿革
2012(平成24)年:以前の各路線については、全線開通日のみ記載。
1964(昭和39)年8月:
高速八重洲線
(Y) 汐留JCT〜汐留乗継所 供用開始
1966(昭和41)年12月:
高速1号羽田線
(1)(浜崎橋JCT〜羽田出入口) 全線開通
1967(昭和42)年7月: 高速都心環状線 全線開通
1967(昭和42)年9月:
高速2号目黒線
(2)(一ノ橋JCT〜戸越出入口) 全線開通
1969(昭和44)年5月:
高速1号上野線
(1)(江戸橋JCT〜入谷出入口) 全線開通
1971(昭和46)年3月:
高速7号小松川線
(7)(両国JCT〜谷河内) 供用開始
1971(昭和46)年12月:
高速3号渋谷線
(3)(谷町JCT〜用賀) 全線開通
1973(昭和48)年2月: 高速八重洲線(Y) 神田橋JCT〜西銀座JCT 供用開始
1976(昭和51)年5月18日:
高速4号新宿線
(4)(三宅坂JCT〜高井戸) 全線開通
1978(昭和53)年3月:
高速神奈川2号三ツ沢線
(K2)(金港JCT〜三ツ沢) 全線開通
1980(昭和55)年2月:
高速9号深川線
(9)(箱崎JCT〜辰巳JCT) 供用開始
1982(昭和57)年3月:
高速6号向島線
(6)(江戸橋JCT〜堀切JCT) 全線開通
1983(昭和58)年2月:
高速湾岸分岐線
(昭和島JCT〜東海JCT) 供用開始
1993(平成5)年8月:
高速11号台場線
(11)(芝浦JCT〜有明JCT) 供用開始
1985(昭和60)年1月:
高速6号三郷線
(6)(小菅JCT〜三郷IC/JCT) 供用開始
1987(昭和62)年9月:
高速中央環状線
(C2) 東側区間(江北JCT〜葛西JCT) 全線開通
1987(昭和62)年9月9日:
高速川口線
(S1)(江北JCT〜川口JCT) 供用開始
1989(平成元)年9月:
高速神奈川5号大黒線
(K5)(大黒JCT〜生麦JCT) 供用開始
1993(平成5)年10月:
高速5号池袋線
(5)(竹橋JCT〜美女木JCT) 全線開通
1984(昭和59)年2月:
高速神奈川1号横羽線
(K1)(羽田出入口〜石川町JCT) 全線開通
1990(平成2)年3月:
高速神奈川3号狩場線
(K3)(狩場IC〜本牧JCT) 全線開通
1998(平成10)年5月:
高速埼玉大宮線
(S5)(美女木JCT〜与野出入口) 供用開始
2002(平成14)年12月25日:
中央環状王子線
(C2)(板橋JCT〜江北JCT) 供用開始
2001(平成13)年10月:
高速湾岸線
(B) 全線開通
2002(平成14)年4月30日:
高速神奈川6号川崎線
(K6) (殿町〜川崎浮島JCT) 供用開始
2006(平成18)年8月4日:
高速埼玉新都心線
(S2)(与野〜さいたま見沼) 供用開始
2007(平成19)年12月22日: 高速湾岸線(B) 13号地出入口を「臨海副都心」に改称
2007(平成19)年12月22日: 高速中央環状線(C2) 西新宿JCT〜熊野町JCT 供用開始
2008(平成20)年3月31日: 高速湾岸線(B) 有明JCT→辰巳JCT、東行 片側4車線化
2008(平成20)年8月3日: 高速5号池袋線(5) 熊野町JCTでタンクトレーラー横転炎上事故発生
2009(平成21)年2月11日:
高速10号晴海線
(10)(豊洲出入口〜東雲JCT) 供用開始
2010(平成22)年3月28日: 高速中央環状線(C2) 大橋JCT〜西新宿JCT 供用開始
2010(平成22)年10月20日: 高速神奈川6号(K6) (川崎線大師JCT〜殿) 供用開始
2012(平成24)年1月1日: 首都高が距離制料金に移行
2015(平成27)年3月7日: 高速中央環状線(C2) 大井JCT〜大橋JCT 供用開始、全線開通
今後の予定
2015(平成27)年度:
高速10号晴海線
(10) 晴海〜豊洲 供用開始
2016(平成28)年度:
高速横浜環状北線
供用開始
2017(平成29)年度: 板橋〜熊野町JCT間改良
2017(平成29)年度: 堀切〜小菅JCT間改良
2018(平成30)年度:
高速3号渋谷線
(3) 渋谷入口 供用開始
2019(令和元)年度:
小松川JCT
供用開始
2021(令和3)年度:
高速横浜環状北西線
供用開始
特徴
道路名について
標識等で示さる路線の呼称には、後述する法定路線名(都道首都高速xx号線)は「分かりにくいため」使われていない。
具体的には、次の路線から構成される。
環状線
高速都心環状線
(C1)
高速中央環状線
(C2)
その他
高速湾岸線
(B)
高速湾岸分岐線
高速八重洲線
(Y)
都内
高速1号上野線
(1)
高速1号羽田線
(1)
高速2号目黒線
(2)
高速3号渋谷線
(3)
高速4号新宿線
(4)
高速5号池袋線
(5)
高速6号向島線
(6)
高速6号三郷線
(6)
高速7号小松川線
(7)
高速9号深川線
(9)
高速10号晴海線
(10)
高速11号台場線
(11)
神奈川
高速神奈川1号横羽線
(K1)
高速神奈川2号三ツ沢線
(K2)
高速神奈川3号狩場線
(K3)
高速神奈川5号大黒線
(K5)
高速神奈川6号川崎線
(K6)(高速川崎縦貫線)
埼玉
高速川口線
(S1)
高速埼玉新都心線
(S2)
高速埼玉大宮線
(S5)
また、計画路線、計画倒れ路線に、次のような路線が存在する。
高速磯子線
((K4)?)
高速扇島線
法定路線名
都県道+市道
道路は原則として都県道、一部が市道である。
首都高速道路の建設と管理のために首都高速道路公団法が作られ、1959(昭和34)年に首都高速道路公団が作られた。
1962(昭和37)年にまず京橋〜芝浦間4.5kmが開通し、以降拡張が続いた。そして2005(平成17)年10月1日に公団は株式会社となった。
都内
一覧
2006(平成18)年現在の環状線と放射線は、法定路線名として次の路線がある。
東京都道首都高速1号線
東京都道首都高速2号線
東京都道首都高速2線分岐線
東京都道首都高速3号線
東京都道首都高速4号線
東京都道首都高速4号線分岐線
東京都道首都高速5号線
東京都道首都高速6号線
東京都道首都高速7号線
東京都道首都高速8号線
東京都道首都高速9号線
東京都道首都高速晴海線
東京都道首都高速11号線
法定路線名と通称の対応
道路走行には必ずしも必要ではない知識となるが、なぜ1号と6号が二つあるのか等は、この対応関係を知ることで理解可能となる。
首都高は都心環状線(C1)を中心に放射状に延びる構成の道路だが、都心環状線(C1)は元々環状線として計画されたものではない。計画されたのは放射線だけであり、それらを巧みに組み合わせて辛うじて環状としたのである。
従って現在ある都心環状線(C1)とは、1号線・2号線・2号線分岐線・4号線・4号線分岐線・8号線に股がる形で存在する路線なのである。
高速都心環状線
(C1)
東京都道首都高速1号線
東京都道首都高速2号線
東京都道首都高速2線分岐線
東京都道首都高速4号線
東京都道首都高速4号線分岐線
東京都道首都高速8号線
高速1号上野線
(1)
東京都道首都高速1号線((C1)を除いた上野側)
高速1号羽田線
(1)
東京都道首都高速1号線((C1)を除いた空港側)
高速2号目黒線
(2)
東京都道首都高速2号線((C1)を除いた区間)
高速3号渋谷線
(3)
東京都道首都高速3号線((C1)を除いた区間)
高速4号新宿線
(4)
東京都道首都高速4号線((C1)を除いた(C1)環状線の外側)
高速八重洲線
(Y)
東京都道首都高速4号線((C1)を除いた(C1)環状線の内側)
高速5号池袋線
(5)
東京都道首都高速5号線
高速6号向島線
(6)
東京都道首都高速6号線
((C2)を除いた(C2)環状線の内側)
高速6号三郷線
(6)
東京都道首都高速6号線((C2)を除いた(C2)環状線の外側)
高速7号小松川線
(7)
東京都道首都高速7号線
高速9号深川線
(9)
東京都道首都高速8号線
高速10号晴海線
(10)
東京都道首都高速晴海線
高速11号台場線
(11)
東京都道首都高速11号線
その他の区間
高速湾岸線
(B)
神奈川県道294号高速湾岸線
の一部 (
並木IC
〜
本牧JCT
)
横浜市道高速湾岸線
(本牧JCT〜大黒JCT)
神奈川県道294号高速湾岸線
の一部 (大黒JCT〜川崎浮島JCT)
東京都道294号高速湾岸線
(川崎浮島JCT〜千葉県境)
千葉県道294号高速湾岸線
(千葉県境〜湾岸市川IC)
高速湾岸分岐線
東京都道首都高速湾岸分岐線
高速中央環状線
(C2)
東京都道首都高速目黒板橋線 (
大橋JCT
〜
熊野町JCT
)
東京都道首都高速5号線 の一部 (熊野町JCT〜
板橋JCT
)
東京都道首都高速板橋足立線 (板橋JCT〜
江北JCT
)
東京都道242号高速葛飾川口線 の一部 (江北JCT〜
小菅JCT
)
東京都道首都高速6号線 の一部 (小菅JCT〜
堀切JCT
〜四つ木出入口)
東京都道首都高速葛飾江戸川線 (四つ木出入口〜
葛西JCT
)
神奈川
神奈川線は一部都内に入るが、いずれも都県道である。
高速神奈川1号横羽線
(K1)
東京都道147号高速横浜羽田空港線 (羽田出入口〜都県境)
神奈川県道147号高速横浜羽田空港線 (都県境〜石川町JCT)
高速神奈川2号三ツ沢線
(K2)
横浜市道高速1号線
高速神奈川3号狩場線
(K3)
横浜市道高速2号線
高速神奈川5号大黒線
(K5)
横浜市道高速湾岸線
の一部
高速神奈川6号川崎線
(K6)(高速川崎縦貫線)
川崎市道高速縦貫線
埼玉
高速川口線
(S1)
東京都道242号高速葛飾川口線 の一部 (江北JCTから都県境)
埼玉県道242号高速葛飾川口線 (都県境から
川口JCT
)
高速埼玉新都心線
(S2)
埼玉県道124号高速さいたま戸田線 の一部
高速埼玉大宮線
(S5)
埼玉県道124号高速さいたま戸田線 の一部
補足
料金
2012(平成24)年1月1日00:00(
31日
@666)から、距離別料金制に移行となり、2014(平成26)年4月1日00:00(
31日
@666)から消費税8%に伴い料金が改定された。
料金は全区間統一で、消費税5%時代はETC車の普通車で500円/回(ターミナルチャージ)+100円/6km(税込)で、上限は900円だった。
2014(平成26)年4月1日以降の料金(8%税込)は次の通りである。
6km迄: 510円(普通車)、1030円(大型車)
12km迄: 610円(普通車)、1230円(大型車)
18km迄: 720円(普通車)、1440円(大型車)
24km迄: 820円(普通車)、1650円(大型車)
24km超: 930円(普通車)、1850円(大型車)
非ETC車は原則として一律最大料金(普通車なら930円)だが、郊外方向の端末入口料金所は距離に応じて510円となる場合がある。大型車は、この約倍額である。
従来は、
東京線
、
神奈川線
、
埼玉線
とに料金区間が分けられており別々に定額の徴収であった。神奈川〜東京〜埼玉と走ると最大で600円+700円+400円で計1,700円だったが、これが900円に値下げされたことになる。
距離制料金導入後も、各種ETC割引が存在する。2014(平成26)年4月1日現在の各種ETC割引は次の通り。以下は一部を除き2016(平成28)年3月31日までの予定。
会社間乗継割引 (NEXCOと首都高との乗り継ぎ)
埼玉線内々利用割引
放射道路端末区間割引
中央環状線迂回利用割引
環境ロードプライシング割引(大型車)
大口・多頻度割引
羽田空港アクセス割引
連絡する道路
連絡する主要な道路は、次の通り。
東名高速道路
(
高速3号渋谷線
(3))
中央自動車道
(
高速4号新宿線
(4))
東北自動車道
(
高速川口線
(S1))
常磐自動車道
(
高速6号三郷線
(6))
東関東自動車道
(
高速湾岸線
(B))
東京外環自動車道
(
高速5号池袋線
(5))
横浜新道
(
高速神奈川2号三ツ沢線
(K2))
横浜横須賀道路
(
高速神奈川3号狩場線
(K3))
東京湾アクアライン
(
高速湾岸線
(B)、
高速神奈川6号川崎線
(K6))
直接接続されていない関連道路は、次の通り。
関越自動車道
((5)から外環道経由)
第三京浜
((3)から環八経由)
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