東京湾アクアライン
読み:とうきょうわん-アクアライン
外語:Tokyo wan Aqua-line
神奈川県
川崎市と
千葉県
木更津市を結ぶ自動車専用道路の
一般有料道路
。
東京湾横断・木更津東金道路
の一部である。
目次
情報
起点・終点
設計諸元
規制等
法定路線名
沿革
通行料金
状況
特徴
接続する主な道路
主なトンネル
経由する自治体
インターチェンジなど
東京湾アクアライン
東京湾アクアライン連絡道
料金
基本料金
当初計画
過去の割引
現在と今後の割引
対費用効果
公共道路としての対費用効果について
経済効果
赤字
対策
情報
起点・終点
起点
:
神奈川県
川崎市川崎区浮島町(川崎浮島IC/JCT) (
高速神奈川6号川崎線
(K6)、
高速湾岸線
(B))
終点
:
千葉県
木更津市中島(木更津金田IC) (
東京湾アクアライン連絡道
)
延長: 15.1km
設計諸元
構造規格:
第一種第二級
設計速度: 80km/h(192km/hBeat)
道路幅員: (未確認)
車線数: 6車線(暫定4車線)
規制等
制限速度: 未確認
最低速度
: 50km/h(120km/hBeat)
標識規制: 未確認
法定路線名
一般国道409号東京湾横断道路
一般国道468号東京湾横断・木更津東金道路
沿革
1997(平成9)年12月18日: 供用開始
2000(平成12)年7月3日: 圏央道の木更津JCT〜東金JCT間を含め「東京湾横断・木更津東金道路」となる。
通行料金
普通車は「800円」。
通行料金に様々な割引が掛かっており、現在は普通車が800円で通行できる。
高速道路の料金の変更について議論が進んでいるが、2013(平成25)年、国交省は「当分の間、千葉県による費用負担を前提に、現行の終日800円を継続する」とした。
詳細は後述。
状況
総事業費は約1兆4400億円(建設中利息等を含む)。
全区間において
東日本高速道路株式会社
が管理している。かつては
日本道路公団
(JH)東京第二管理局が管理していた。
道路の修繕や
海ほたるPA
の営業などは、東京湾横断道路(株)が行なっている。
特徴
接続する主な道路
分かりやすいように、
東京湾アクアライン連絡道
も併記する。
東京湾アクアライン
高速湾岸線
(B) (川崎浮島JCT)
高速神奈川6号川崎線
(K6) (川崎浮島JCT)
国道409号
(現道) (浮島IC、木更津金田IC)
千葉県道87号袖ヶ浦中島木更津線 (木更津金田IC)
東京湾アクアライン連絡道
館山自動車道
(
木更津JCT
)
首都圏中央連絡自動車道
(圏央道) (木更津JCT)
国道16号
(現道) (袖ヶ浦IC)
国道409号
(現道) (木更津金田IC、袖ヶ浦IC)
千葉県道87号袖ヶ浦中島木更津線 (木更津金田IC)
主なトンネル
東京湾アクアトンネル
アクアトンネルは、2車線×3まで拡張できる構造になっていて、出入口の穴は三つある。現在はこのうち2車線×2が供用されている。
将来的には左右が2車線の上下線、中央が2車線対面通行となり、計片側3車線とする予定であるらしいが、現在の利用状況ではまず実現しないだろう。
経由する自治体
神奈川県
川崎市
千葉県
木更津市
インターチェンジなど
具体的なIC等は次のとおり。
東京湾アクアライン連絡道
を含む。
東京湾アクアライン
1
浮島IC (
国道409号
(現道))
1
川崎浮島JCT (
高速湾岸線
(B)、
高速神奈川6号川崎線
(K6))
PA
海ほたるPA
TB
木更津金田本線料金所
2
木更津金田IC (国道409号(現道)、千葉県道87号袖ヶ浦中島木更津線)
東京湾アクアライン連絡道
2
木更津金田IC (国道409号(現道)、千葉県道87号袖ヶ浦中島木更津線)
3
袖ヶ浦IC (国道409号(現道)、国道16号)、
(16)
木更津JCT
(
館山自動車道
、
首都圏中央連絡自動車道
(圏央道))
料金
基本料金
東京湾アクアラインは、「海峡部等特別区間」とされ、割高な料金設定となっている。通常の高速道路は、普通区間(地方部)が24.60円/km、大都市近郊区間が29.52円/kmと決まっているが、アクアラインの場合は179.28円/kmであり、ターミナルチャージが150円/回(いずれも税別)である。大都市近郊区間と比較しても、当社比6倍のお求めにくい価格である。
2013(平成25)年現在「何らかの割引」が常にあり、基本料金の徴収はないが、ETC割引と、千葉県の負担を前提とした割引による現行料金は、次の通りとなっている。
車種
本来料金
現行料金
基本料金
ETC料金
社会実験
軽自動車等
2,400円
1,860円
640円
普通車
3,000円
2,320円
800円
中型車
3,600円
2,780円
960円
大型車
4,950円
3,830円
1,320円
特大車
8,250円
6,380円
2,200円
普通車の場合、(150円+(15.1km×179.28円/km))×1.05=3000円(四捨五入)、ということになる。
料金所は上下線ともに木更津側にあり、さらに
海ほたるPA
にUターン用の車線と川崎方面からのUターン車両のための料金所が整備されている。
割引は、海ほたるPAでUターンした場合でも適用されるが、川崎側から入った場合は後日割引となる。
当初計画
基本料金については当初、普通車で開通6年め以降(2002(平成14)年12月18日〜)の基本料金が4,900円、開通より5年間の特別期間割引で4,000円とされた。
しかしあまりの通行量の少なさから、次の計画で値下げされた。
2000(平成12)年度〜2007(平成19)年度: 3,000円
2008(平成20)年度〜2012(平成24)年度: 4,000円
2013(平成25)年度以降: 4,900円
2005(平成17)年10月1日の道路公団民営化に伴い、本道路は
東日本高速道路株式会社
管理の一般有料道路となった。
この時も料金は据え置かれ、また2008(平成20)年度になっても結局4,000円への値上げはできず、3,000円のまま維持されている。
過去の割引
「アクアETC社会実験料金」などと称して、ETC車限定で「何重にもわたる割引」が行なわれた。
基本的には、ETC車限定で次の値段であった。
普通車2,320円 (2002(平成14)年7月19日〜2008(平成20)年3月31日まで)
期間中、更に追加の割引も行なわれた。
一回目は、割引料金から更に三割引となった(アクアラインのみ。連絡道を除く)。
普通車1,620円 (2007(平成19)年2月1日〜2月28日まで、全日の06:00〜10:00と14:00〜20:00)
二回目は、時間帯割引社会実験「通勤割引」が行なわれた。朝夕の通勤時間帯(06:00〜09:00と17:00〜20:00)は、基本料金に対して半額となった(アクアラインのみ。連絡道を除く)。
普通車1,500円 (2007(平成19)年8月20日〜2007(平成19)年9月24日まで)
現在と今後の割引
2009(平成21)年3月28日〜2011(平成23)年6月20日00:00(
19日
@666)まで、生活対策(景気対策)の高速道路料金割引区間に含まれていた(休日は「休日特別割引」で1000円乗り放題、その他時間帯も割引)。
また、2009(平成21)年8月1日からは、財源は国と
千葉県
が折半して、更なる値下げ「料金割引社会実験」を実施している。当初は2011(平成23)年3月31日までだったが、3年間延長された。
料金割引社会実験 (2009(平成21)年8月1日〜2014(平成26)年3月31日
※
) 軽自動車640円、普通車800円、中型車960円、大型車1,320円、特大車2,200円
※ 2013(平成25)年、国交省は「
当分の間、千葉県による費用負担を前提に、現行の終日800円を継続する
」とした。従って、料金割引(普通車800円)は期限を設けず、当分の間続く見込みである。
対費用効果
公共道路としての対費用効果について
本来、公共交通機関は採算など考える必要はなく、建設費用や維持費用と経済効果が見合っていれば良いものである。
これは、家の前の道路の採算性を論じる必要がないのと、さして変わらない話だからであるが、一応ここに採算関係を記しておく。
経済効果
まずこの道路は明らかに、建設費用および維持費用と、経済効果が釣り合っていない道路であるといえる。
この道路はいつもガラガラで、需要があるとは考えにくい。
赤字
2000(平成12)年度末の累積赤字は669億4000万円にもなり、1999(平成11)年度末の339億3000万円から約倍増したことが2002(平成14)年8月20日に日本道路公団(JH)の内部資料で明らかになった。
このような事になったのは、当初、一日の交通量を2万5000台と見込んで作られたのに、実際には1万台と見込みを大きく下まわったため、赤字が拡大してしまったからである。
対策
このため日本道路公団(JH)は2000(平成12)年7月、アクアラインの収支を黒字路線の
京葉道路
、
千葉東金道路
に組み込む料金プール制(
千葉プール
)を導入した。
しかし2000(平成12)年度末に千葉プール全体でも187億7000万円の赤字を計上するなど焼け石に水の状態で、2047(令和29)年の計画通りの償還は、まず不可能であると見込まれた。
そこで、2005(平成17)年10月1日の
日本道路公団
の分割民営化に伴って千葉プールは廃止、全国路線網(いわゆる全国プール)に組み込まれた。これによって、東名高速道路などの黒字路線の収益によって、将来的に借金返済が可能となった。
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