ジスプロシウム
読み:ジスプロシウム
外語:Dy: Dysprosium

 銀白色の金属元素の一つ。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、138から173までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は7つある。
 しかし、163/164以外は長寿命放射性同位体であると考えられている。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
138Dy β+崩壊138Tb
139Dy β+崩壊139Tb
140Dy β+崩壊140Tb
141Dy β+崩壊141Tb
142Dy β+崩壊142Tb
143Dy β+崩壊143Tb
144Dy β+崩壊144Tb
145Dy β+崩壊145Tb
146Dy β+崩壊146Tb
147Dy β+崩壊147Tb
148Dy β+崩壊148Tb
149Dy β+崩壊149Tb
150Dy β+崩壊150Tb
151Dy β+崩壊151Tb
152Dy β+崩壊152Tb
153Dy β+崩壊153Tb
154Dy3.0×106α崩壊150Gd
155Dy β+崩壊155Tb
156Dy0.06%>1×1018  
157Dy8.1時EC崩壊157Tb
158Dy0.10%安定核種(中性子数92)
159Dy144日EC崩壊159Tb
160Dy2.34%安定核種(中性子数94)
161Dy18.90%安定核種(中性子数95)
162Dy25.50%安定核種(中性子数96)
163Dy24.90%安定核種(中性子数97)
164Dy28.20%安定核種(中性子数98)
165Dy139分β崩壊165Ho
166Dy3.4日β崩壊166Ho
167Dy β崩壊167Ho
168Dy β崩壊168Ho
169Dy β崩壊169Ho
170Dy β崩壊170Ho
171Dy β崩壊171Ho
172Dy β崩壊172Ho
173Dy β崩壊173Ho
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴
 ジスプロシウム、テルビウムの合金は、磁場変化により伸縮をするため、インクジェットプリンターの印字ヘッド材料として使われている。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1886(明治19)年、フランスのボアボードランは、当時純粋と思われていたホルミウム中に別の元素が含まれることを発見し、そして単離に成功した。
 希土類は性質が似通っており、簡単には分離できなかった。ボアボードランも単離に苦労した。化学名Dysprosiumは、ギリシャ語で「得るのが難しい」を意味するδυσπρο'σιτοσ(dyspro'sitos)から付けられた。
 単離の歴史はイットリアから始まっており、具体的には、次のように単離されている。

主な化合物

前後の元素
 
 65 テルビウム ‐ 66 ジスプロシウム ‐ 67 ホルミウム

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