キセノン
読み:キセノン
外語:Xe: Xenon

 18族希ガス族に属する、無色の非金属元素。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、108から148までが確認されており、その中に核異性体も存在する。
 安定同位体は九つある。
 なお、このうち124Xe、126Xe、134Xe、136Xeは長寿命放射性同位体であり、つまり放射能を持っている。しかし長いもので半減期9300京年とも言われるほど長く、殆ど安定同位体と変わらないため、その放射性は無視できる。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
108Xe   
109Xe α崩壊105Te
110Xe β+崩壊110I
111Xe β+崩壊111I
112Xe β+崩壊112I
113Xe β+崩壊113I
114Xe β+崩壊114I
115Xe β+崩壊115I
116Xe β+崩壊116I
117Xe β+崩壊117I
118Xe β+崩壊118I
119Xe β+崩壊119I
120Xe β+崩壊120I
121Xe β+崩壊121I
122Xe β+崩壊122I
123Xe EC崩壊123I
124Xe0.10%>4.8×1016(2β+崩壊)124Te
125Xe17時EC崩壊125I
125mXe   
126Xe0.09%安定核種(中性子数72)
127Xe36.3日EC崩壊127I
127mXe   
128Xe1.91%安定核種(中性子数74)
129Xe26.4%安定核種(中性子数75)
129mXe   
130Xe4.1%安定核種(中性子数76)
131Xe21.2%安定核種(中性子数77)
131mXe   
132Xe26.9%安定核種(中性子数78)
133Xe5.25日β崩壊133Cs
133mXe   
134Xe10.4%>1.1×1016(2β崩壊)134Ba
135Xe9.1時β崩壊135Cs
135mXe   
136Xe8.9%>9.3×1019(2β崩壊)134Ba
137Xe3.9分β崩壊137Cs
138Xe β崩壊138Cs
139Xe β崩壊139Cs
140Xe β崩壊140Cs
141Xe β崩壊141Cs
142Xe β崩壊142Cs
143Xe β崩壊143Cs
144Xe β崩壊144Cs
145Xe β崩壊145Cs
146Xe β崩壊146Cs
147Xe β崩壊147Cs
148Xe β崩壊148Cs
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴
 ハロゲンの中では、最も安定した化合物を作る。
 低圧のキセノン中で放電すると発光する。これを利用したものが、カメラのストロボである。
 小惑星探査機「はやぶさ」で使われたμ10などのイオンエンジンの推進剤としてキセノンが使われている。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1898(明治31)年にイギリスのウィリアム・ラムゼー卿(Sir William Ramsay)とモーリス・ウィリアム・トレバース(Morris William Travers)が発見した。
 化学名Xenonは、ギリシャ語で「奇妙」を意味するξε'νοσ(xe'nos)から付けられた。

主な化合物

前後の元素
 
 53 沃素 ‐ 54 キセノン ‐ 55 セシウム

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