カルシウム
読み:カルシウム
外語:Ca: Calcium

 2族アルカリ土類金属に属する銀白色の金属元素。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、34から58までが確認されている。安定同位体は五つある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
34Ca 陽子放出33K
35Ca β+崩壊35K
36Ca β+崩壊36K
37Ca β+崩壊37K
38Ca β+崩壊38K
39Ca β+崩壊39K
40Ca96.941%安定核種(中性子数20)
41Ca10.3万年EC崩壊41K
42Ca0.647%安定核種(中性子数22)
43Ca0.135%安定核種(中性子数23)
44Ca2.086%安定核種(中性子数24)
45Ca162.61日β崩壊45Sc
46Ca0.004%安定核種(中性子数26)
47Ca4.536日β崩壊47Sc
48Ca6×1018崩壊48Ti
β崩壊48Sc
49Ca β崩壊49Sc
50Ca β崩壊50Sc
51Ca β崩壊51Sc
52Ca β崩壊52Sc
53Ca β崩壊53Sc
54Ca β崩壊54Sc
55Ca β崩壊55Sc
56Ca β崩壊56Sc
57Ca β崩壊57Sc
58Ca β崩壊58Sc
 安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

性質
 空気中で表面が酸化する。
 生物の骨や歯の主成分であり、人間では99%がや歯の中にあるとされる。
 また心臓の拍動にも必須の元素である。

栄養

必須元素
 日本では概ね成人で10mg/kgを摂るべきとされ、体重60kgなら600mgが一日の所要量となる。
 成長期の子供は800mg/日、妊婦や授乳婦は1100mg/日が所要量と言われている。
 但し摂れば良いというものでもなく、日本では2000(平成12)年度から摂取量の上限値2500mg/日が定められた。

食品からの摂取
 しかし日本の場合、土壌中に含有するカルシウムは決して多くなく、そのために水や野菜に含まれる絶対量が少ない。
 また日本では乳製品の摂取量が少ないこともあり、不足しがちのミネラルとしてよく指摘されている。昔は、小魚などを食べていたので不足していなかったが、最近はあまり食べられなくなったため、不足が深刻化している。
 カルシウムは吸収性の悪いミネラルであるが、食品中の他の成分などで更に吸収が阻害されやすい。例えばホウレン草の成分、蓚酸などが良くないと言われる。逆にビタミンDで吸収率が向上する。

欠乏症
 欠乏すると、脱毛、湿疹、結膜炎、筋肉痛、感覚異常などを来すとされ、また骨が脆くなり骨粗鬆症を発症する。

多く含まれる食品
 牛乳ヨーグルトチーズなどの乳製品、公魚(ワカサギ)などの小魚、豆腐納豆などの豆、ナッツ類、そして小松菜などに多く含まれる。

安全性

危険性

有害性

環境影響

発見
 1808(文化5)年にイギリスのハンフリー・デービーが発見した。
 名前の由来は、ラテン語で石灰岩を意味する「calx」から。

主な化合物
 様々な酸と塩を作る。

前後の元素
 
 19 カリウム ‐ 20 カルシウム ‐ 21 スカンジウム

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