血液検査
読み:けつえきけんさ

 血液の性質や、含まれる成分を調べ、病気であるかないかを診断する臨床検査。
目次

概要
 体中を巡る血液は健康状態を反映するため、採取した血液から病状などを判断することができる。
 検体検査のうち、血液の検査として、「診療報酬点数表」による分類では次のようなものがある。
 健康診断として、このうち主要な検査が実施される。

種類
 検査の種類は多種多様であることから、以下はそのうちの一部、代表的なものを記載する。
 基準値は年齢および性別によって変化するため、併記した基準値の範囲は健康診断の判断基準の一例である。この範囲内に収まれば概ね正常である。

末梢血液一般/末梢血液像

生化学的検査

肝機能
 肝臓が作る酵素などの量をみて、肝臓の状態を調べる。
 A/G比とは、アルブミンとグロブリンの総量との比であり、アルブミン低下やグロブリン増加などを判別する指標である。

心機能
 心筋はじめ筋肉に関する酵素を調べる。
 別名、クレアチンホスホキナーゼ(CPK)。

腎機能
 血液中の成分をみて、腎臓の状態を調べる。腎臓の検査だが、これは尿からではなく血液から見る。

膵機能ほか
 血液中の成分をみて、膵臓の状態を調べる。
 アミラーゼの由来には膵臓(P)と唾液腺(S)があり、血清アミラーゼはその全量である。アミラーゼが高値の場合、由来を知るためにP-アミラーゼを調べることがある。

電解質
 血液中の成分をみる電解質検査。

糖尿病
 グリコアルブミンの値はHbA1cの値の約3倍である。

痛風
 血液中の尿酸量を量る尿酸代謝検査。
 尿酸量は痛風だけでなく、脳梗塞などにも影響を及ぼす。

脂質
 血液中のコレステロールや中性脂肪など脂質を測る脂質代謝検査。

蛋白分画
 血漿中に存在する蛋白質を調べる。血漿中蛋白の多くは、アルブミンと、α/β/γの各グロブリンであり、これを検査する。
 A/G比とは、アルブミンとグロブリンの総量との比であり、アルブミン低下やグロブリン増加などを判別する指標である。

甲状腺機能

凝固因子・血栓検査
 PT-INRは正常血漿との比であるため、1.00に近いほどよい。

免疫検査

肝炎ウイルス
 抗原抗体の量を計測し、肝炎ウイルスへの感染を調べる。

酵素活性検査

その他

腫瘍マーカー
 腫瘍マーカーを用いたがん検査である。様々なものがあるが、以下は対象となることが多い一部を例示する。対象となるがんがあるものは併記する。

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