MCV
読み:エムスィーヴィー
外語:MCV: Mean Corpuscular Volume

 赤血球恒数の一つで、平均赤血球容積。血液検査の検査項目である。
目次

概要
 赤血球1個あたりの容積の平均値であり、赤血球の大きさの判断に役立つ。
 ヘマトクリット値(%)を赤血球数(個/μl)で割ると得られる。

特徴

正常値
 正常値の範囲は、検査機関や年齢性別等により様々なものが使われている。
 以上から、概ね「83〜100fl」の間に収まれば正常であると言える。

計算法
 計算式は次の通りである。
 ヘマトクリット値(%)×10 ÷ 赤血球数(×百万個/μl)
 例えば、ヘマトクリット値が45%、赤血球数が450万個/μlであった場合、次のように求められる。
 45×10 / 4.5
 100(fl)
 単位も含めると、次のような計算になる。
 ヘマトクリット値(%)÷赤血球数(×個/μl)
 45/100 / 4.5×106(個/μl)
 45/100 / 4.5×10−3(fl)
 (45 / 4.5) × 10(fl)
 100(fl)
 正常の範囲内であることが求められた。

高値の場合
 高値ということは、赤血球が大きいということを意味する。
 血中の鉄分量が充分であっても、ビタミンB群欠乏(ビタミンB12欠乏や葉酸欠乏)により巨赤芽球性貧血が生じることがある。

低値の場合
 低値ということは、赤血球が小さいことを意味する。
 原因の多くは鉄不足である鉄欠乏性貧血で、他に慢性的な炎症に伴う貧血などがある。

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